能代市議会 > 2021-12-07 >
12月07日-03号

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  1. 能代市議会 2021-12-07
    12月07日-03号


    取得元: 能代市議会公式サイト
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    令和 3年 12月 定例会        令和3年12月能代市議会定例会会議録令和3年12月7日(火曜日)-----------------------------------◯議事日程第20号                     令和3年12月7日(火曜日)                     午前10時 開議 日程第1 一般質問-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程第20号のとおり-----------------------------------◯出席議員(19名)     1番  安井英章        2番  小林秀彦     3番  菊地時子        4番  大高 翔     5番  畠 貞一郎       6番  落合康友     7番  菅原隆文        8番  庄司絋八     9番  渡邊正人       10番  原田悦子    12番  安岡明雄       13番  藤田克美    14番  佐藤智一       15番  伊藤洋文    16番  武田正廣       17番  安井和則    18番  針金勝彦       19番  落合範良    20番  渡辺優子-----------------------------------◯欠席議員(なし)-----------------------------------◯説明のため出席した者  市長       齊藤滋宣    副市長      小野正博  監査委員     小松 敬    総務部長     吉岡康隆  企画部長     松橋優悦    市民福祉部長   畠中 徹  環境産業部長   尾張政克    農林水産部長   工藤 力  都市整備部長   宮野弘幸    二ツ井地域局長  櫻庭一也  総務部次長    今野朋実    財政課長     鈴木大雄  教育長      高橋誠也    教育部長     石川佳英-----------------------------------◯事務局職員出席者  事務局長     伊藤 勉    事務次長     加賀政樹  局長補佐     荒川幸代    主席主査     鈴木豪志  主査       水木順仁    主査       佐々木美奈子-----------------------------------                        午前10時00分 開議 ○議長(菅原隆文君) おはようございます。ただいまより令和3年12月能代市議会定例会継続会議を開きます。 本日の出席議員は19名であります。 本日の議事日程は日程表第20号のとおり定めました。 今定例会の一般質問においては、新型コロナウイルス感染症防止策として、質問時間の短縮のほか、議員及び説明員の出席者の調整などを行います。議員におかれましては、定足数を欠くことがないよう御配慮願います。 この際、議員及び説明員の出席調整のため、暫時休憩いたします。                        午前10時00分 休憩-----------------------------------     (議員及び説明員 一部退席)                        午前10時01分 再開 △日程第1 一般質問 ○議長(菅原隆文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1、一般質問を行います。順次質問を許します。なお、再質問する際は、初めにどの質問項目を質問するかお話しください。 初めに、14番佐藤智一さんの発言を許します。14番佐藤智一さん。     (14番 佐藤智一君 登壇)(拍手) ◆14番(佐藤智一君) おはようございます。14番、会派希望の佐藤智一です。通告に従いまして、順次質問を行います。御答弁をよろしくお願い申し上げます。 それでは、初めに、自治基本条例の必要性についてお伺いいたします。当質問は、今後縮小社会が見込まれる当市において、市民の役割が一層重要な位置づけになると予見されること、また長期にわたる住民自治の基本理念を市民と行政が共有することで、さらなる福祉の向上を確実に実現していくために、自治基本条例の必要性について問いただすものであります。 これまで、自治基本条例については、平成18年度に初めて議論がなされ、その後、毎年のように質疑が続いてまいりました。複数名の議員より長きにわたり議場において質疑がなされた事実は大変重いものであります。私自身もこれまでの議員経験から、その対応に違和感を覚えた一人であり、当質問では、改めて条例制定の必要性について具体例を列挙しながら議論を深めたいと思います。 まずは、自治基本条例のおさらいでありますが、主に自治体の最高規範として位置づけられ、内容にはまちづくりの理念や基本原則をはじめ、情報共有、市民参加、市民の役割等を含むことが一般的のようであります。当条例は2000年にニセコ町において、ニセコ町まちづくり基本条例として全国で初めて制定されたことを発端に、全国各地で普及が進み、2021年4月現在、全国397の自治体において制定されております。 しかしながら、未整備の自治体が過半数を超える要因としては、総合計画を最高規範に位置づけている、効果が見えにくいなどを理由に、地域事情の考慮や新たな取組に対して慎重を期するなどの自治体も多いようであります。 当市における2年前の安岡議員からの一般質問での答弁では、「条例制定の有無にかかわらず、住民自身が自治体の主体であることを自覚し、自らの発言と行動に責任を持って政策形成過程に参画することで、行政運営の一翼を担うとともに、議会と行政が一体になってよりよいまちをつくっていくことが重要であると考えている」とし、条例制定には消極的姿勢を明確にしておりました。私も条例のあるなしにかかわらず、一体となりまちづくりを進めることが重要であることは共感いたしますが、それは市民や行政、議会の良心に頼るものであり、継続性を担保されたものではありません。 また、現行では最上位に位置づけられた総合計画が、長期間ではなく10年間のみの計画でしかないこと、また計画整備を裏づける法的根拠が存在しないことも、行政運営として適切であるのか違和感を覚えます。さらに、過去の質問時とは明らかに違う状況として、新型コロナウイルス感染症パンデミックがございます。世界中で今もなお猛威を振るっておりますが、この感染症により地域コミュニティーの希薄化が加速したことは間違いなく、これに相反するように、福祉の面では地域共生社会の形成が急務であり、防災面では一層の自助、共助が求められる時代に突入しております。 これらは全て縮小かつ超高齢社会に起因する、新たな時代における優先順位の高い地域課題だと認識しております。当市においても早い段階での住民主権の醸成を図る必要があるのではないでしょうか。住民主権を積極的に周知、醸成している自治体では、計画等策定時の市民参加の保障や、まちづくりや福祉の向上を図る上での市民の権利と責務などを明文化し、市民の役割を自覚してもらうよう努めております。 つきましては、これら複数の観点から改めて自治基本条例が必要ではないか、また自治基本条例が不要であるならば、総合計画条例を必要とするのではないか市長の御所見をお伺いいたします。 次に、畠町再開発事業についてお聞きいたします。さきの9月議会を終え、ほっとしたのもつかの間、9月25日付地元紙朝刊の見出しに、畠町大通り再開発とあり、目をみはりました。記事では、たっぺの坂から金子の坂の区間において地権者の意向からも再開発を望む声が多く、市街地再開発事業により老朽化した建物を除去し、新たな建造物によって利用価値を高めるため、同事業手続に必要な都市計画マスタープラン立地適正化計画への位置づけ等、行政支援を要望したとのことであります。 ここで、市街地再開発事業について、おさらいとして共有いたしますが、所管は国土交通省都市局市街地整備課であり、その目的は、都市再開発法に基づき、市街地内の老朽木造建築物が密集している地区等において、細分化された敷地の統合、不燃化された共同建築物の建築、公園、広場、街路等の公共施設の整備等を行うことにより、都市における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとしています。 補助については、社会資本整備総合交付金等から市街地再開発事業分として、調査設計計画、土地整備、共同施設整備等に係る施設建築物及びその敷地の整備に要する費用の一部として3分の1が補助されるものであります。周辺地域での事例では、横手市において、横手駅東口第一地区第一種市街地再開発事業が、平成24年に竣工しております。総事業費約63億円、主な導入機能として、介護付き有料老人ホーム、集合住宅、商業施設、バスターミナルが整備されました。このほか、現在も新たに横手駅東口第二地区第一種市街地再開発事業が、令和3年3月から令和7年3月までを工期に事業が進められております。 話を畠町再開発事業に戻しますが、報道を拝見し、いささか疑問が生じたところであります。この進めたい事業が、どのような時期に、何を目的で、どのような建造物を想定しているのか、また、市の関与は位置づけだけで済むのか、財政的な負担は発生するのか等々であります。中心市街地における老朽化の建物の除去については、何ら反対する立場ではありませんが、その事業をしっかりと議会の場でも共有し、その進捗を見守りたいとの視点からお聞きするものであります。 つきましては、畠町再開発事業について、市は同事業にどのように関わるのか、事業の開始時期とその内容について、また同事業の対象とならない地区への配慮をどのように考えていくのか、それぞれお聞きいたします。 次に、次期市長選及び市議選において選挙公報を発行すべきではないか、当局のお考えをお聞きいたします。御承知のとおり、選挙公報は候補者の氏名、政見、経歴等の一覧を掲載したチラシのようなものであり、公約の比較や候補者の目指す将来像を読み取ることができる資料であります。配布方法は、自治体により異なり、新聞折り込みのみとする地域や、公共施設等に配備する地域、全世帯に配布する地域など多様な手段が取り入れられております。発行の根拠としては、主に選挙公報条例や規程により定めている自治体が多いようであります。 能代市民の皆様はさきの衆議院議員選挙、あるいは春の秋田県知事選挙において、御覧になられた方も多いかと思います。この選挙公報については、議会内においても4年前に設置、解散済みの議会改革検討会において議論が進み、議長と市長により選挙公報について懇談の機会を設けることとなり、その結果として、配布に時間を要すること、期日前投票が増加していること、31年以降にはビラ配布が認められるなど、環境の変化もあり、実施に向けては調査検討を要すると考える、との回答をいただき、選挙公報配布の実現には至りませんでした。 しかしながら、現在秋田県内では13市のうち、10市が選挙公報を発行しており、独自の工夫と配布をもって周知に努め、市民に対し比較材料を提供している状況にあります。現実的には、告示日の夕方17時に立候補の届出を締め切り、原稿確認、印刷、配布とタイトなスケジュールの中で厳しいことは重々承知をしておりますが、市広報配布日を調整する、期日前投票所や投票所、公共施設に配備する、速報版を市ウェブサイトで周知するなど、独自の工夫により幾らでも実現は可能であると認識しております。 つきましては、時間がない中ではありますが、次期市長選及び市議選において、選挙公報を発行すべきではないか、当局のお考えをお伺いいたします。 最後に、生活困窮者自立支援事業における任意事業の実施についてお尋ねいたします。御承知のとおり、生活困窮者自立支援法は、全国的に生活困窮者が増加する中において、困窮者に対し、早期支援により自立促進を図り、就労支援や相談受付、住居確保のための給付金を支給するなど、各施策を講ずるものであります。 生活保護制度と併せ重層的なセーフティーネットを確立し、生活保護受給者に加え、生活保護受給者以外の困窮者に対しても、包括的支援に取り組むものであります。基本的な視点には、対象者の自立と尊厳を保持し、地域社会の一員として孤立を防ぐことに加え、次世代が可能な限り公平な条件で人生のスタートを切ることができるよう、その条件形成を目指すとし、いわゆる貧困の連鎖を断ち切ろうといったものが含まれます。 具体的な支援事業としては、必ず福祉事務所設置自治体が実施しなければならない必須事業と、市の裁量で実施の有無を判断、または努力義務にとどまる任意事業に区別されます。 必須事業には、個人に対し、自立に向けた支援計画を作成し必要な機関やサービスにつなげる事業として、自立相談支援事業と就職活動を支えるため家賃費用を有期で給付する、住居確保給付金支給の2つの事業がございます。 任意事業には、就労準備支援事業、一時生活支援事業家計改善支援事業、子どもの学習・生活支援事業の4つの事業のほか、その他の自立促進を図るために必要な事業がございます。このうち、就労準備支援事業とは、ハローワークで実施される一般的な就業相談や雇用施策の枠組みでは対応できないような複合的な課題を抱えている者を対象とし、生活リズムの改善やコミュニケーション能力の向上など、社会的能力の習得など、一般就労に従事する基礎能力の形成を計画的に支援するものであります。 一時生活支援事業は、住居のない対象者に原則3か月の一定期間に限り、衣食住の供与などを実施するもので、できる限り一般就労に結びつけるため、本事業の利用中に他事業と連携することを前提にした事業であります。 家計改善支援事業は、家計の状況を見える化し、家計再生に向けた計画の作成、利用者の家計管理意欲を引き出す支援等を実施するものであります。 子どもの学習・生活支援事業は、生活保護受給世帯生活困窮世帯の子供に対し、貧困の連鎖を防止するため、学習支援や居場所づくり、養育相談や学び直しの機会を提供するものであります。この事業は法整備当初は学習支援のみを対象とする事業でありましたが、平成30年の改正により、保護者に対しても、子供の生活習慣等の改善助言や進路就業相談を行うなど、幅広く生活環境への支援が求められることとなりました。 実施主体は福祉事務所設置自治体であり、県からの助言、情報提供その他の援助を受け実施することもあります。任意事業のうち、国からの補助率は就労準備支援事業と一時生活支援事業家計改善支援事業については3分の2、子どもの学習・生活支援事業は2分の1となっております。 秋田県内における令和2年10月現在の他市と、今年度当市における取組実態では、就労準備支援事業については13市中7市が実施中、一時生活支援事業については全市が未実施、これは主にいわゆるホームレスを対象とすることが多いため、該当なしと判断されているかと思われます。続いて、家計改善支援事業については13市中9市が実施、子どもの学習・生活支援事業では13市中5市で実施しておりました。 つきましては、市が今年度より新たに実施した就労準備支援事業及び家計改善支援事業の実施状況と、未実施である子どもの学習・生活支援事業がどのような理由において実施に至らないのか、加えて、今後どのような取組を考えられているのか当局のお考えをお知らせください。 以上、通告に基づき壇上からの質問を終わります。御答弁をよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(菅原隆文君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) おはようございます。佐藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、自治基本条例の必要性についてのうち、市民参加の保障や市民の権利と責務などを明文化した自治基本条例を制定する必要があるのではないかについてでありますが、自治基本条例は、一般的に住民自治の基本理念や自治体経営の基本原則、住民の権利や責務、議会や行政の役割等が明文化された自治体運営の基本的なルールを自治体自らが定めたものであります。 市では、総合計画の策定と進行管理に当たり、市民、各種団体、行政等の様々な主体がそれぞれの役割を果たし、協力してまちづくりに取り組む仕組みを構築しており、その中で、市政運営に関する情報を共有しながら政策の評価や提案等を市民と協働で実施する、市民協働会議を設置しております。 市といたしましては、このような取組が機能することで、自治基本条例の主な趣旨である住民が自治の主体として、その発言と行動に責任を持って、政策形成の過程に参画し、行政運営の一翼を担うことにつながると認識しております。こうしたことから、現時点において自治基本条例を制定する考えはありませんが、市民の機運や地域を取り巻く環境等に大きな変化が見られた場合には、その必要性について、研究してまいりたいと考えております。 次に、自治基本条例が不要であるなら総合計画条例を必要とするのではないかについてでありますが、国の地域主権改革により、総合計画の基本部分である、基本構想について、法的な策定義務がなくなり、策定及び議会の議決を経るかどうかは自治体の主体的な判断に委ねられております。本市では、総合計画が行政運営の指針となる最上位計画であることに鑑み、引き続き策定し、能代市議会の議決に付すべき事件に関する条例において、本市における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想の策定、変更または廃止は、議会の議決を経ることとしております。 このため、市としましては、総合計画条例を策定することは考えておりません。 次に、畠町再開発事業についてのうち、市は同事業にどう関わるのかについてでありますが、9月24日、畠町通り再生協議会準備組合設立発起人会から、畠町再開発事業について、策定中の都市計画マスタープランに位置づけるよう要望書の提出がありました。この要望を受け、能代市都市計画マスタープラン及び能代市立地適正化計画策定委員会において協議し、中心市街地における再開発の支援の検討を両計画に位置づけることとしております。この動きを進めるため、11月10日には地権者有志により畠町第一地区再開発準備組合発起人会が開催され、準備組合の規約等が協議された後、11月24日に畠町第一地区再開発準備組合が設立されております。 同準備組合は、民間が主体的に設置したものであり、想定する区域での構想を策定しようとする段階であることから、市としては、まず、構想策定のための勉強会や講演会等に対して支援を行い、構想が固まった段階で、市としてどのような支援ができるか検討してまいりたいと考えております。 次に、開発時期とその内容はについてでありますが、同準備組合は、都市機能の更新を図るため、再開発事業によるまちづくりを目指し、地権者の賛同の下で設立され、構想を策定し、それを具現化すべく動き出したものであります。今後は、都市再開発法に基づく市街地再開発事業への認可を目指し、具体的な開発時期及び内容を含め構想づくりに取りかかると伺っております。 次に、同事業の対象とならない地区への配慮はについてでありますが、同準備組合では、畠町第一自治会エリアである柳町に通じる、通称たっぺの坂から、南に約150メートルの東町に至る、金子の坂までの区画及び通り向かい側秋田銀行能代駅前支店等があった区画のエリアを想定しております。同準備組合では、具体的な構想はこれから策定することとしておりますので、今後の検討事項として整理しております。 次に、次期市長選及び市議選において選挙公報を発行すべきではないかについてでありますが、選挙公報の発行については、お話しのとおり4年前に議長との懇談により要望を受け、選挙管理委員会の意見を聴取し、その報告の内容を議長に回答した経緯がございます。 その際に、発行を見送った理由としては、当市においては、地元新聞が候補者の略歴や公約等の報道をすることや、全世帯への配布期間が4~5日を要するため、期日前投票で半数以上が投票をしている現状との間にそごが生じること、また、公職選挙法の一部改正に伴い、平成31年3月から市議会議員選挙のビラの頒布が可能になること等から、選挙管理委員会では実施については調査検討を要するとしていたものであります。 同委員会では、その後の状況に特に変わりがないことから、次期市長選及び市議選においても選挙公報の発行はしないが、市長及び市議選のビラの頒布が可能となり、ビラの作成も公営化されたことから、有権者が候補者の政策等を知る機会の拡充になると考えているとの報告を受けております。 市といたしましても、同委員会の意見を尊重したいと考えております。 次に、生活困窮者自立支援事業における任意事業の実施について、実施状況と今後の取扱いはいかにのうち、就労準備支援事業についてでありますが、本事業はひきこもりや長期間就労していない方など、雇用による就業が著しく困難な生活困窮者に対し、就労に必要な知識及び能力向上のために必要な訓練を行うもので、現在、これまで定職に就いたことがない方1名を対象に、支援員が協力企業、団体の見学や就労体験に同行しながら、手取り足取り訓練を行い、一般就労に向けた基礎能力を身につけられるよう支援しております。 次に、家計改善支援事業についてでありますが、収入・支出等家計の状況を適切に把握し、家計改善の意欲を高めることを支援するもので、おおむねの収入はあるものの、支出の優先順位がつけられずに生活に困窮したり、借金を重ね負債が増えてしまうなど、家計の管理がうまくできない5世帯を対象に、支援員が一緒になって家計簿を作成しながら、自ら家計を見直し、管理できるように支援しております。 次に、子どもの学習・生活支援事業についてでありますが、生活困窮者である子供や保護者に対し、単なる学習援助のみならず生活習慣改善等の支援も行うものですが、教員OB等学習支援員のほか、子供の生活習慣をサポートするボランティアの確保、会場の確保等が大きな課題となっており、実施に至っておりません。今後も実施自治体の取組を参考に研究してまいりたいと考えております。以上であります。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) まずは、御丁寧な答弁をいただきましてありがとうございました。順次再質問させていただきます。 まずは、1点目、大きく1番、自治基本条例の必要性についてでありますが、このテーマの論点は大きく2つあるかと思っております。縮小化していく当市におきまして、市民一人一人の役割が今後重要になってくるのは明白であります。その中において、その市民、住民がそれぞれ各自の責任を自覚し、その中において、住民主権による主体的な地域づくりの醸成に、条例が必要であるか否か、これがまず1点かと思います。もう1つの争点が、総合計画の策定に根拠条例が必要か否か、大きくこの2点だと思いますが、それに準じて再質問ということで、1番からさせていただきたいと思います。 まず、条例制定の最もたる利点を考えますと、それは極端に言ってしまえば、その効果が改廃されるまで継続されることにあると思っております。極端なお話を言いますと、この議場にいらっしゃる全ての皆さんが、まず20年後、30年後、おおむね入れ替わっていると想定しますと、そのときも条例があることによって、今の時代につくられたその願いだったり、理念だったり、それが継続されていくわけであります。 ただ、現状は、総合計画という10年スパンでの計画をもって引継ぎ、踏襲を行われているわけですが、この状態は、先ほどの第1質問でもお伝えしたとおり、市民、行政、議会の信頼関係が成り立ってこそバランスを取っているものだと思います。やはり私は、条例をしっかりと制定して、今後長い間、その理念をもってまちづくりを進めていく、そういった基本方針となる条例の制定が必要だと考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか、お聞きいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほどの答弁の繰り返しになるかもしれませんけれども、やはり市民の皆さん方が行政に関心を持って、自分のまちは自分たちでつくっていく、さらには守っていく、発展させていくというそういう気持ちを醸成させることが大変大事だと思っております。 ですから、そういう意味では、基本条例を持つことによって、そういう意識を高めることができるということであれば、それは今おっしゃったような条例制定ということも大変大事なことだと思いますが、今、私どもがまちづくりの中で行っている、例えば先ほども申し上げた市民の協働会議とか、そういったことで市民の皆さん方が参画する、そしてまたそういう意識を醸成する、そういう場面が、また場がありますので、ぜひともそれをさらに活用しながら、市民の皆さん方の市に対する思いをしっかりと受け止めながら、市民の皆さん方もそれを醸成しながら、能代市に対する思いをさらに深めていっていただくことが大事なことだろうと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) 市長がおっしゃるとおり、現状でもその市民参画があり、協働でつくられているというお話も十二分に分かるわけではありますが、やはりその住民参加、今協働で行われている市民というのが、ごくごく一部に限られている、そういった感も受けております。それが全て公募によって行われているものであれば、市長がおっしゃる協働であらゆる計画、その他、類のものをつくっているというのは理解できるのですが、現状が市長のおっしゃる話と合致しているのか、非常に疑問に思っているところであります。その点については市長、どのようにお考えでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今いみじくも発言の中にあられた、市民が一部の人しか参加しないというお話がありましたが、これはやはり何といっても、行政とまた議員の皆様方が市民の皆様方に強制するものではなくして、市民の皆様方が自発的に参加する、そういったことが大変大事なことだと思いますし、特にこういう住民基本条例というものは、自分に関わるものですから、なおさら、そういう自主性というものを尊重しなければいけないと思っております。 ですから、そういう意味では、人数が多い、少ないという多寡に応じて、その条例の制定とか、その条例そのものが重要視が変わるものではないと思っておりますので、やはり判断としては、人数の多い少ないということが一つの判断材料かもしれませんが、私は最大に大事なことだとは思っていないということであります。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) 2番に関連しますので、今の答弁と併せてちょっと再度質問させていただきたいのですが、まずは、例えば現在、総合計画を策定する上で、その市長がおっしゃる市民の自発性を促すような環境にあるのか、公募ではないかと解釈をしているのですけれども、その点については市長、どのようにお考えなのでしょうか。(「ちょっと今聞き取れなかった」の声あり)現状、市長がおっしゃるような市民の自発性を促すような策定の手順には至っていないと思うのですが、総合計画をつくる上で、市長のお話とずれが生じていると思うのですが、その点の現状についてはどのようにお考えなのでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども答弁の中で触れさせていただきましたが、総合計画の基本条例等につきましては、議会を通じて、議会の皆様方の承認をいただくこととしておりますから、当然に市民の代表である議会の皆様方の意見を聞くことが、市民の皆様方の御意見を反映させていくことにつながるものと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。
    ◆14番(佐藤智一君) では、質問をちょっと変えたいと思います。まずは、その総合計画、市長は度々議場の場でも総合計画が能代市の憲法に当たる、いわゆる最高規範性のような例えをされているのですが、私はどうもこの計画が最高規範性を持つというのに非常に違和感を覚えている一人であります。一般的にはどのような会社でも定款があり、小さなサークルでも規約があり、その組織を構成する客観的手法が当然にあります。その市を表すもので、最も尊重されるものが計画、このような組織の在り方で、問題ないのでしょうか。市長のお考えをお聞きいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今、現段階において、例えば今、議員が提案されておりますが総合計画基本条例、それがあるとするならば、計画の上位の条例として憲法ということが言えるのかもしれませんが、今現在は、計画しかありませんので、それが我々にとっては最高上位で、この町の進むべき指針を示しているという意味で、憲法という言葉を使わせていただいているわけであります。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) もちろん現状は総合計画が最も尊重されるべき位置づけにはあるわけなのですが、今後、当然にその根拠が求められるのは、当たり前だと感じます。その総合計画がどんな根拠を持って、何年スパンで、どんな構成を持って、誰がつくっていくのか、それの根拠を示していただきたいといった場合に何もない。やはりそれは組織体としておかしいと感じるのですが、その点については市長、どのようにお考えでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども申し上げたとおり、我々が例えばこの総合計画をつくるに当たっても、ほかの条例等につきましても、いわゆる協働会議とか、市民の意見を反映させる場所を用意してあります。ですから、そういう中で意見を聴取しながら、それを反映させて条例等にしているわけですから、市民の皆さん方の意見をしっかり反映することができていると考えております。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) 分かりました。次に移りたいと思います。大きく2番、畠町再開発事業についてでありますが、先ほどの御答弁の中では、あまり決まっていない、ほぼ白紙の状態だということで理解をしておりますが、お間違いないでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今御承知のとおり、今までの経緯は御存じのとおりでありますから、そういう要望等がありました、いわゆる中心市街地の有志の皆さん方に、そういうところからまだ実際に計画の素案ですとか、それから構想についてのお話というのが具体的になっておりませんので、それを聞いてからの話になると思っております。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) 私も同事業には大変期待している一人でありますので、ぜひ前向きなプロジェクトとして動くことを願っております。ただ、一点、他市のこの再開発事業を調査いたしますと、行政が関わり過ぎてうまくいっていないケースも多分にあるようでございますので、その距離感というのをしっかり保ちながら、もちろん公金を使う場合、公金を出さない場合、様々あるかとは思うのですが、決してその事業を過信し過ぎることなく進めていただきたいのですが、市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今回の再開発といわれる事業等の計画につきましては、民間主導型の第一種事業を計画しております。ですから、これは当然にその構想の段階から行政もお手伝いをしますけれども、やはり何といっても、そこに住む皆さん、そこで商売をやっている皆さん方が、やはり自分たちのこの地域、この商店街をどうするかというところから発想が始まっているものと思います。ですから、先日も恐らく議員も足を運んでいただいたと思いますけれども、畠町通りの活性化ということで、地元の皆さん方が駅前から、あの交差点、さらには畠町通りで歩行者天国をやったり、いろいろなイベントをやって、人がこんなに集まるのかということを実感として捉えることができました。 そういう中で、理事長さんたちと私も話をしましたときに、これだけの人が大変こういうまちのにぎわいというものに期待をしている。それに対して、やはりしっかり応えていかなければいけないのではないかということをおっしゃいました。私自身も、そういう皆さん方が取組をしようというのであれば、行政も一緒に汗をかきますということでお話をしてきておりますし、実際に今、若い人たちがマルヒコプロジェクトの中であそこの活性化をやろうということで頑張っております。 そういう力を合わせることによって、今改めて我々のふるさとの中の今課題になっている中心市街地の活性化ということに取り組む機会にもなりますし、いま一度活性化するチャンスといいますか、そういったところを時期として迎えているのではなかろうかと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) ありがとうございました。次の質問に移りたいと思います。3番、次期市長選及び市議選において選挙公報を発行すべきではないかの再質問でありますが、まず、今回の御答弁につきましても、4年前同様、発行するつもりはないという答弁だったかと思います。非常に驚いているのですが、その答弁の理由として、新たに始まった選挙ビラの頒布を挙げられていました。 市長も御存じなので、私の口から言うのも恥ずかしい限りなのですが、この選挙ビラ、1人当たり上限が4,000枚でございます。この選挙ビラの頒布方法も御存じだと思うのですが、各自新聞折り込みによる頒布、あるいは候補者の選挙事務所内での頒布、あるいは個人演説会会場内での頒布、街頭演説の場所での頒布に限られます。例えば有権者の方が次期市議選の候補者全てのこの選挙ビラを集めることは、現実的に可能だとお思いでしょうか、市長の考えをお聞かせください。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) それは非常に難しいことだと思います。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) 私、常々選挙、特に能代の市議選について感じていたことは、比較材料がないなと。先ほどの御答弁の中でも、地元紙にある一定のその候補者のプロフィールだったり、経歴だったり、実現したい政策だったり、そういったものを掲載されているという答弁もございましたが、全ての方が、全ての世帯が新聞を取られているわけでもありませんし、何らかの公平な方法によって市民に周知する、適正に比較してもらう材料が必須ではないかと捉えております。 昨日、同僚議員の移動式投票所のお話もございました。様々な手法がある中で、できることからまず取り組みたいというお話がありましたが、なぜかこちらについてはできることから取り組まない。この違いについては何なのでしょうか、お知らせください。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今いみじくも議員のほうから、いわゆるそういうビラの頒布についての方法の話がありましたが、例えば新聞広告ということにしましても、新聞を取っている人と取っていない人がいますから、全有権者に配るということもできません。 それから、今、能代地区と二ツ井地区で広報に、例えば入れるとしましても、広報の配布の仕方も違っておりますから、そこには当然濃淡が出てきますし、届かない人たちも出てきます。ですから、今お話がありましたように、これは選挙管理委員会とよく相談しなければいけませんけれども、やはり共通の資料を全有権者にどうやったら届くかというところが非常に大事だと思っておりますし、そこに届く人と届かない人がいるというようなことであっては、やはり選挙というものを考えたときに、有権者の皆さん方に対する公平感というのがなくなりますし、選挙に対する影響が非常に大きいものになります。ですから、おっしゃるとおり、ビラの配布はできるだけ多くやって、市民全員に届くというのは私も理想だと思っていますし、そういうことができるような方法というものを考えていかなければいけないと思っております。 いま一度、選挙管理委員会の皆様方と一緒に相談しながら、どうやったらそういうことができるのかといったことを考えていかなければならないと思っていますし、今いみじくも話に出た期日前投票、これが過半数を超えるようになってきていますから、配布時期が遅れてしまえば、期日前投票をする人たちはそのビラを見ることができないという、そういう問題も出てきます。ですから、その配布の方法、配布の時期、そういったことも今後検討していかなければならないのではないかと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) 市長、おっしゃるとおり、何らかのできる方法というのは様々あると思いますので、やはり私が一番悔しいのが、他市で実現しているのに、当市でなぜできないのだと、その気持ちでいっぱいであります。何とか選挙管理委員会の皆様方と一緒になって、知恵を絞って、まずはできることから、投票所にビラを設置するでも構いませんので、何かできることが必ずあると思いますので、ぜひ前向きに進んでいただければと思います。もし何かあれば。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) おっしゃるとおりだと思うのですね、未発行なのは今3市、大館、男鹿、能代市だけです。ですから、今、議員がおっしゃったように、ほかの地域でできる、確かに欠点といいますか、全てが目指している目的を達することができるような配布はできないかもしれないけれども、でも、やはりそれに近づくような努力というのはしていかなければいけない。 現実に今、3市だけがそういう未配布になっておりますから、そこのところはやはり行政の責任者として、私自身も責任を感じなければいけないと思いますし、今いみじくもおっしゃられましたように、どうやったら配布し、最大限の効果を上げることができるか、そこのところは大いに検討していかなければならない、それが私の責務だろうと思います。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) ぜひ進めていただければと思います。続いて、最後の4番の質問に移りますが、生活困窮者自立支援事業における任意事業の実施についてのうち、ウのほうにお聞きしたいと思います。子どもの学習・生活支援事業についてですが、こちら、なかなか実施が、実現が難しいということで、その理由について伺ったものですが、やはり全国的に実施しているどの自治体も苦戦しているようであります。 昨日、市長の、同僚議員の質問の御答弁の中でもありますが、やはりこれからの山積している課題というのは、本当に難しい課題ばかり残っているのだなと痛感しているところですが、ただ、この子どもの学習・生活支援事業も決しておろそかにできないものだと思っております。御承知のとおり、能代市の有効求人倍率は2を超えました。市長がこれまで何度も繰り返し御発言されてきた雇用の場の確保、これはもう十二分に達成したと私は感じております。次のステージの課題というのは、やはり労働力の確保だと思います。 こういった小さな、効果は少ないかもしれないのですが、小さな課題を一つずつクリアしながら、労働力をしっかり確保していく、そのような政策がこれからは必要になってくると思うのですが、それに対しては市長はどのようにお考えでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) おっしゃるとおりだと思います。先ほどの答弁の中にもお話しさせていただきましたが、我々がというか、私自身、議員よりも相当年上ですから、いわゆる戦後の生まれ、あの荒廃の中から立ち上がる中で生まれてきましたし、北海道という非常に恵まれない山奥で育ちましたので、非常に感じたのは、貧困の連鎖ということを身に染みて感じております。 今、我々が気をつけなければいけないことの一つで、先ほど申し述べさせていただきましたが、私の政治姿勢の大きな柱の一つに、貧困の連鎖の阻止というものがあります。ですから、やはり子供たちのいわゆる生活環境、教育環境、そういったものを整えることによって、親御さんがそういう、貧困という言い方は大変失礼な言い方かもしれませんけれども、生活困窮者との中で生活をし、教育を受けたとしても、そこからそれをばねにしてはい上がってくるような、そういうたくましさを持ってほしいと願っております。ですから、今、議員からお話のありましたような話として、貧困の連鎖というものをしっかり断ち切るような、そういう政策をぜひともこの能代で展開したいと思っております。 ただ、子供たちのそういう教育支援、生活支援というところで考えますと、特に教育支援について言うと、ほかの市でやれているのは何かというと、大学生等のボランティアがたくさんおります。これは大学のある所、それから、大学に通ってその地元に住んでいる皆さん方がおられて、そういう皆さんの力を借りることによってできているという事実もあります。 今後、そういうボランティアをしっかりと募りながら、今お話のありました教育の貧困というものを解消できるような、そういう体制を整えたいと思いますが、現実として、大学生が非常に少ない地域であるということで、非常に今、未実施になっているということも、厳しい条件にあることも御理解いただきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 佐藤智一さん。 ◆14番(佐藤智一君) ありがとうございました。ぜひこちら前向きにできるだけ早い時期に、まず試行錯誤は当然必要だと思いますので、取り組んでいただければと思います。 最後に、すみません。ちょっと飛び火するようで恐縮なのですが、この課題につきましては、当然教育委員会の協力が必須でありますので、教育長からもこの件につきまして今後どのように進めるべきなのか、ひとつ御答弁いただきたいのですが、よろしいでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 教育長。 ◎教育長(高橋誠也君) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。この事業は、教育委員会との関連事業ではございませんが、この学習支援はぜひ必要なことと考えております。教育委員会として可能なことといたしましては、学習支援についての人材確保等について、何ができるのかということについて検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ○議長(菅原隆文君) 以上で佐藤智一さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午前11時、会議を再開いたします。                        午前10時52分 休憩-----------------------------------                        午前11時00分 開議 ○議長(菅原隆文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、5番畠 貞一郎さんの発言を許します。5番畠 貞一郎さん。     (5番 畠 貞一郎君 登壇)(拍手) ◆5番(畠貞一郎君) 5番、大河の会の畠 貞一郎でございます。通告に従い、一般質問を行います。御答弁のほどよろしくお願いいたします。 まず最初に、カーボンニュートラルとは、温室効果ガス(GHG、Greenhouse Gas)を全体としてゼロにすることです。CO2に限らず、メタン、一酸化窒素、フッ化ガスなどを含むGHG全体をゼロにするとは、排出量から吸収量と除去量を差し引いて合計をゼロにするということです。再生可能エネルギーは、カーボンニュートラルを目指す一つの手段であるかもしれませんが、全てではありません。 イギリス、グラスゴーで、10月末から11月13日までCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催され、今世紀末までに気温1.5度に抑える目標を達成するため、どこまで各国が具体的な行動を示せるのかが、最大の焦点となりました。経済成長のため、安価なエネルギー源を求める新興国と脱炭素の議論を先導するヨーロッパなどとの間には、断絶があります。 我が国は、そんな中、カーボンニュートラルを宣言していますが、移行期のエネルギー転換をどのように進めるのか指針があるとは思われません。エネルギー資源の約9割を海外からの輸入に、電源構成のうち7割以上をLNG、石炭など化石燃料に依存する日本は、最もエネルギー価格の影響を特に受けやすいと言えるでしょう。 11月26日、電力10社は、2022年1月の家庭向け電気料を上げると発表いたしました。10社全てが値上げするのは5か月連続です。このまま行きますと冬期間、値上げが続くものと思われます。デフレが続いている経済状況の中で、エネルギーの値上げは市民生活にまともに響いてくるものと思われます。 そこでお伺いします。 1、カーボンニュートラルに対する市長の所見。 2、電気料金、ガソリン、灯油、ガスなどエネルギー価格の高騰に対する能代市としての市民生活を守るための施策は、以上、2点についてお伺いいたします。 次に、八峰・能代沖洋上風力発電事業を進めていたJRE(ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社)が、ENEOSホールディングスに買収されることが決定いたしました。JREは、長崎県や秋田県、北海道などで洋上風力の開発を進め、買収が報道される数日前には、八峰町、能代市で住民説明会を開催していたので、驚きとしか言いようがありません。マスコミの報道によりますと、大型買収劇の裏にはJREの親会社であるゴールドマン・サックスで、エネルギー業界関係者は、GS(ゴールドマン・サックス)は非常によいタイミングでJREを高く売り逃げたと舌を巻いているとのことです。 再エネバブルのトリガーとなったのは、昨年10月の菅前首相の50年までにGHG実質ゼロの発言です。今後もこのような買収、合併、外資を含む大きな動きはますます起こっていくことが予想されます。 現在、八峰・能代沖洋上風力発電に関する法定協議会が開催されておりますが、何点かにわたってお伺いいたします。 法定協議会の構成員から必要なメンバーを選定し、新たに水産資源調査、研究等に関わる知見を有する専門家を加えた上で、漁業影響調査手法の検討に関わる実務者会議を設置し、議論することとしております。市としては、事業者に対して周辺漁業関係者と十分な協議を行うとともに、漁業への影響の回避または低減が図られるよう求めてまいりますとのことでありますが、現実的に漁業への影響はあり得ると考えていると思いますが、回避、低減を求めても事業者としては事業をやめるか、多額の補償金を払う以外すべがないと思いますが、いかがお考えですか。 景観に対しては、フォトモンタージュ等が作成されたとしても、眺望の変化と視覚的に予測、評価はできますが、それにおいて、多くの方が不快を感じた場合、法定協議会には事業を取りやめさせる権限はありませんし、事業者がどうするかに委ねなければならないだろうと思います。結局法定協議会自体に必要性があるのか疑問に思うところであります。法定協議会の存在意義についてお伺いいたします。 また、最終的に事業者選定に大きな要素として、地元への貢献があろうと思いますが、このたびのような業者の売買があった場合、地元は大きな資本の争いに翻弄され、何を求めたとしてもいざとなれば責任者がその都度変化する。地元貢献など果たして約束できるものなのでしょうか、お伺いいたします。 最後に、今後の能代市について、市長はどう考えるのかをお伺いいたします。この4年あまりで能代市は、大きな変化がありました。市長が選挙公約で述べられたように、エネルギーのまちづくりを目指し、能代港の整備が始まり、能代港湾では、日本初の洋上風力発電事業の工事が始まっています。また、再エネ海域法に基づき、男鹿・三種・能代沖が促進区域に、続けて能代・八峰沖も促進区域に指定されました。 また、日本最大の中国木材の進出が決まり、空き地だらけの能代工業団地が全て埋まり、数年後には竣工されるようです。 先月にはイオンタウン能代がオープンし、大型事業は一定のめどがついたことになりましたが、私たちが想像もしなかったコロナにより、多くの中小企業は苦難の道を歩んでいます。人口減少はますます加速し、今後商業界、木材業界など、各種業界は大変な道を進まなくてはならないのかもしれません。本来、行政は光が当たるところと、それにより影となるものに寄り添わなくてはならないものと思います。今後の能代市は、市長はどのようにお考えなのかお伺いいたします。 以上で私の一般質問を終わります。御答弁のほどをよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(菅原隆文君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) 畠議員の御質問にお答えいたします。初めに、カーボンニュートラルとエネルギー価格の高騰についてのうち、カーボンニュートラルに対する市長の所見はについてでありますが、昨今の台風や大規模な洪水等による被害、地球規模における海面上昇による島国での高潮被害の拡大等を引き起こす気候変動の原因とされる地球温暖化を緩和するため、温室効果ガス排出削減対策は、世界的にも求められております。こうした背景も踏まえ、国において、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことが宣言されたものと受け止めております。 市としても地球温暖化対策は重要な課題と捉えており、カーボンニュートラルの実現に向けた取組は今後力を入れていく必要があると考えております。この実現のため、国においては、2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を策定しております。この戦略では、再生可能エネルギーの最大限の導入を目指すとし、中でも洋上風力発電をその切り札として成長分野に位置づけ、産業を育成し、国際競争力を強化していくとしております。加えて、水素カーボンニュートラルのキーテクノロジーとして水素産業創出に取り組むとしているほか、地域脱炭素ロードマップにおいても、地域の豊富な再エネポテンシャルの有効利用等が掲げられております。 本市においては、能代市次世代エネルギービジョンの戦略の一つに、次世代エネルギーの先進的なまちを目指すを掲げ、洋上及び陸上の大規模風力発電事業の先進化や、水素エネルギーの活用、分散型エネルギーシステムの構築支援の施策を位置づけて取組を進めております。 また、平成30年策定の第2次能代市環境基本計画においても、地球温暖化防止のための省エネルギーの励行や再生可能エネルギーの導入促進等に取り組むこととしております。CO2の吸収に貢献する秋田杉の再造林の促進にも取り組んでおります。 これらはカーボンニュートラルに資するものであり、引き続き、これまでの取組を進めるとともに、さらなる強化を図りながら、一自治体として国の、2050カーボンニュートラルに貢献できるよう努めてまいりたいと考えております。 次に、電気料金、ガソリン、灯油、ガスなどのエネルギー価格高騰に対する、市として市民生活を守るための施策はについてでありますが、昨年の春以降、新型コロナウイルス感染拡大により経済活動が停滞し、原油価格は大幅に下落しておりました。今年に入り各国でワクチン接種が進み、経済活動が再開されたこと等により原油価格が高騰し、円安の影響等も相まって、国内のエネルギー価格が上昇しております。 石油価格については、近年にない高値で推移しており、政府はアメリカからの要請により国内で備蓄している国内需要の145日分のうち、2日分程度に当たる約67万キロリットルの放出を検討しているとのことであります。また、石油価格高騰の対策として、ガソリン価格が全国平均で1リットル当たり170円を超えた場合には、元売業者に対して、5円を上限として補助金を支給することも検討されております。 本市においては、これから灯油需要期を迎え、価格については今後も高値で推移すると見込まれることから、12月1日時点において住民登録があり、世帯全員が市民税非課税である世帯に対して、1世帯当たり5,000円を助成したいと考えております。 エネルギー価格については、直接的な燃料価格の上昇に加え、製品の価格上昇、様々な影響が出てくることも考えられることから、市といたしましては、国、県に対応していただけるよう市長会等を通じて要望してまいります。 次に、八峰町及び能代市沖洋上風力発電事業についてのうち、漁業への影響とその対策について市の考えはについてでありますが、八峰町及び能代市沖で調査が進められている洋上風力発電事業の環境影響評価への市の意見として、魚類及び周辺漁場への影響についての確認を十分に行い、必要な調査、予測及び評価について検討するとともに、魚類に対する影響について回避または低減を図ること等を県へ提出しております。 漁業への影響につきましては、事業者選定前の段階において専門家の意見も聞きながら、漁業影響調査手法の検討を行うため、関係行政機関や漁業団体、その他の利害関係者等で構成された再エネ海域利用法に基づく、八峰町及び能代市沖における協議会の構成員から必要なメンバーを選定し、新たに水産資源調査、研究等に係る知見を有する専門家を加えた上で、漁業影響調査手法の検討に係る実務者会議を設置し、議論することとしております。9月17日の第1回会議では、漁業影響調査の手法(案)が示され、10月29日の第2回会議では、同調査手法の修正案が実務者会議のメンバーにおいておおむね了承されております。 本修正案では、漁業影響調査手法の提案内容を最大限尊重した上で、詳細を検討することが適当であるとされており、今後は、八峰町及び能代市沖の風力発電事業者の選定後に、同事業者も含めた検討委員会が設置され、調査期間や調査結果の公表方法等、より具体的な協議を経た上で、調査を遂行していくこととなりますので、その推移を見守ってまいりたいと考えております。 次に、法定協議会の存在意義について市の考えはについてでありますが、再エネ海域利用法に基づく協議会は、促進区域の指定に関すること、利害関係者との調整に関すること、公募の実施に当たって留意すべき事項に関すること、発電設備の設置工事その他の海洋再生可能エネルギー発電事業の実施に関することを協議事項とし、関係行政機関や漁業団体、その他の利害関係者等で構成されております。 また、公募によって選定された事業者は、同協議会の構成員になるとともに、促進区域ごとに示される公募占用指針において、協議会意見取りまとめを尊重して事業を実施することとなっております。協議会意見取りまとめには、環境影響評価の適切な実施や、地域住民への丁寧な説明等、環境配慮事項も明示されていることから、市といたしましては、再エネ海域利用法に基づく協議会は、洋上風力発電事業を安全かつ計画的に進める上で、必要不可欠な協議会であると考えております。 次に、事業譲渡があり得るため、地元への貢献等は約束されるのかについてでありますが、再エネ海域利用法に基づく公募占用指針では、事業者を選定するための評価の基準に、供給価格の評価方法のほか、事業実現性に関する評価の視点及び確認方法として、事業実施能力に関する項目と地域との調整や事業の波及効果という項目が設定されております。 また、選定事業者から地位の承継の申出があった場合は、原則として従前の認定公募占用計画を変更せずに承継すべきものと促進区域ごとに示される公募占用指針に記されております。 こうしたことから、市といたしましては、事業者は国が定めた公募占用指針に基づいて公募占用計画を作成し、提出することから、事業譲渡があったとしても、同計画に沿った事業が遂行されるものと考えております。 次に、今後の能代市について市長はどう考えているのかについてでありますが、本市を取り巻く現状を見ますと、2020年の国勢調査人口が5万人を割り込み、高齢化率は40%を超えております。人口減少と少子高齢化の進行は、地域の担い手や労働力不足、地域コミュニティーや企業等の維持、存続に深刻な影響を及ぼすと懸念されます。全国の地方都市に共通するこうした課題を根本的に解決することは困難でありますが、人口減少の抑制につながる産業と雇用の創出による若者の定住促進、子育て世代への包括的な支援等、多様な課題の解決に向け、限られた財源を有効に活用して、政策展開を図っていく必要があると考えております。 こうした中で、これまでの取組により、地域の将来に向けて明るい兆しも見えてきております。その主なものとして、現在、本市では再生可能エネルギー関連の事業が進められており、港湾区域内の洋上風力発電が来年12月に商用運転を開始する予定となっているほか、陸上風力発電も含め、風力発電事業の先進地としての期待が高まっております。 また、企業誘致では、中国木材株式会社の進出により大規模な設備投資と新たな雇用の創出が見込まれることに加え、米代川流域の全国有数の森林資源の活用により、林業の活性化が図られ、収益の向上や高度化が期待され、これらの新たな動きは、地域の活性化につながるものであります。 行政は、市全体の市民福祉の向上や地域の振興を目指し、プラスに働く効果のみにとらわれるのではなく、全体最適を念頭に置いて、運営に当たるべきであり、様々な取組を進める中で、マイナス面の影響を受ける場合には、得られる利益の再分配等で緩和に努めていかなければならないと考えております。以上であります。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) カーボンニュートラルというのは、大変難しい問題でですね、やはり市長もおっしゃるように、気候変動だとか、そういった問題は複雑怪奇で非常に難しい問題です。確かにカーボンニュートラルを実現するために、再生可能エネルギーというのは重要な役割は果たすだろうと思いますが、市長が前にもお話をしていましたけれども、要はCO2を何というかCCUSですとか、そういったものも今検討しているというお話はなさっていました。ただ、いずれにしろカーボンニュートラルということで、日本の大手企業から含めて、要は大きな変動が出てきていることは確かです。 例えば、三菱商事の社長がこんなことを言っているのです。自らカーボンニュートラルを達成できない企業は、未達になるGHGの排出量分の炭素クレジットを購入しなさいという仕組みが導入される可能性があると。いずれそれが莫大な企業の負担になってくることが予想されているようでございます。もちろん企業はそういったものを基に、これからいろいろな計算をして、そういう方向に向かうのか決めていくだろうと思います。その中で、一番企業側が考えているのは、ESG投資だとか、そういう環境部門をどうしていくかというのが、企業の最大のこれからのテーマになってくるのではないかなと思います。 その中で、この間も私も一般質問で申し上げましたけれども、能代の場合には火力発電とかもありまして、JERAですか、JERAでアンモニアを使った発電等も考えていると。そのJERAの社長がこんなことを言っております。アンモニアは年間1,000万トン必要であると。JERAでやったとすれば。この1,000万トンというのは、国内で使用されているアンモニアと同数であると。それをどう確保するのかというのも一つの問題になってくると。結局はいろいろな原料の部分で今後どうしていかなければ駄目かというのが、企業がこれから取りかからなければ駄目な部分、カーボンニュートラルを実現するために取りかからなければならない部分になるのだろうと思います。 これは、国で今後どういう指針でやっていくのか、エネルギーをどうするのか、ましてやもうLNGはべらぼうに上がって、石油も先ほども話したようにべらぼうに上がって、今後、要はこちらで洋上風力が実現するのはまだ何年かかかるだろうと思います。8年とか、それぐらいの年数がかかるだろうと思います。その間、ではエネルギーはどうするのかという、その過渡期の部分が国でまだはっきり示されていない部分が、私はカーボンニュートラルの部分で一番欠けている部分ではないかなと思いますが、市長はどうお考えでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 2050カーボンニュートラルの発言以来、国でもいろいろな研究をしているようでございますけれども、具体的に、例えば我々地方自治体に対する指導だとか、そういったことが行われておりませんから、今現在、国ではその検討をしている最中であって、まだどうするのかという取りまとめはできていないものだと認識しております。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) それが一市町村だとかで、何かカーボンニュートラルを実現するというのは現実的に無理な話で、国がどういう形で、では市町村にどういう役割を担っていくのか、役割を担ったら市町村に対してどういうプラスアルファがあるのか、そういった部分を本来は国で本当は議論するべきことだろうと思います。 結局、洋上風力なんかでもカーボンニュートラルを実現するために洋上風力をやるとすれば、それは市町村に対して大きな負荷がかかるわけですから、それに対して、では、どう何をしてくれるのだいと、国が何をしてくれるのだいという部分も私は非常に重要な部分があるのではないかなと思いますが、市長としてはカーボンニュートラルを実現するために、洋上風力は推進する、ではその見返りというものをどのようにお考えでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 見返りというよりも、今のカーボンニュートラルという時代を迎えたとき、能代にある意味での可能性ができてきた。一つには、再生可能エネルギーの中の主力発電になるいわゆる風力発電、これが非常に大きなものを必要とする、そういう時代になってきたときに、陸上風力では対応できないので、洋上風力に進んでいかなければいけない。そしてその洋上風力の適地として、能代は風がまずその洋上風力に対する強さとしてふさわしい、さらには高い山がないことで東西に一定方向の風が吹くということで、非常に優位な条件にあります。 それから、もう一つ、今、議員から指摘いただきましたように、CO2削減ということを考えたときに、能代にはいわゆる三種との間の所にCCUS活用まで含めれば、CCUSという可能性のある地層があります。ですから、そういう意味では今のこのカーボンニュートラル時代に入ってきたときに、能代には今後の大きな可能性があると思っています。ただ、そのことをどうやってこの地域の活性化につなげていくかということが、やはり行政が額に汗して考えていかなければいけない。 例えば洋上風力であるならば、この地域に、今、東芝とか、日立とか、三菱が工場の建設等も考えていただいていますが、それを実際に市場として成り立つようなことを用意しなければ、企業は来ませんから、そういったことを、地方行政を携わる、担う能代市としては、そういったことも含めて今後実現できるような可能性に向けて努力していかなければならないと思っております。 それともう一つ、能代の特性として、今いわゆる風がいいという再生可能エネルギーの可能性、それから、地層におけるCCUSの可能性、もう一つは、この能代に港があるということが大変重要なことであります。 CO2といいましても、確かに火力発電がありますから、その火力発電のCO2を使うことも可能ですし、その量が足りなければ、やはりどうしても輸入してこなければ、輸入という言い方ではないですが、能代港に運んでこなければいけないということもありますので、この港の活用ということも大変大事なことだと思っていますので、地域の活性化のために、今のこの時代にふさわしい条件がそろっている、この能代の可能性を実際に能代の発展につなげていくために、しっかりと議員の皆さん方のお知恵も拝借しながら、努力していきたいと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) いろいろなまず、世界ではいろいろな動きがあるようで、このヨーロッパなんかでも大変な動きがあるようで、例えば私がちょっと仕入れた資料では、デンマークでは北海にエネルギー島を建設すると。エネルギーの島を造ると。デンマークという国が大体人口650万人ぐらいの国のようですけれども、私は行ったことはございませんけれども、それぐらいの国のようですけれども、9月に承認した建設計画によると、デンマーク議会が、エネルギー島の総工費は2,100億クローネ、3兆7000億円。同国史上最大の公共事業プロジェクトになると。着工は2026年、稼働は2033年頃になると。エネルギー島は、デンマークの西岸から80キロメートル離れたところに造ると。 要は、環境だとか、そういった部分を考えて、そういった所にエネルギー島を造るということのようでございます。北海に浮かぶ人口島で、サッカー場18個分の広さを持ち、洋上に数百基の風力タービンがつながるハブとして機能すると。当初は、3ギガワットの発電能力を有し、300万世帯への電力を供給できるぐらいの規模だそうでございます。それを発展していって、1,000万規模の家庭に電力を供給できるようなものに広げていきたいと。デンマークは650万人ですから、1,000万といっても、残るエネルギーは他国に売っていくと。これがEUの非常にいいところだろうと思うのですけれども、というようなことを計画しているようです。 本来であれば、日本は海洋国であるならば、言っちゃ悪いですけれども、沿岸の1キロメートルか2キロメートルの所に巨大な風車を建てて環境を悪化させるのではなくて、もうちょっと国がグローバルな部分で考えて、再エネを本当に利用するのであれば、絶対そういう迷惑をかけない、こういうようなデンマークのようなダイナミックな考え方がなければ私は駄目なのではないかなと思いますが、市長の御見解をお伺いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) ヨーロッパ諸国における例えば北海に面している国については、この間も議会の中でお話したと思いますが、ドイツに行ったときに見学してきましたけれども、遠浅がずっと続いています。ですから、見る限り、遠浅が続いている所で目の見える所に風車が建っている所はほとんどありません。 ただ、デンマークだけの1か所だけ、20基を10キロメートルぐらいの所に建てているのがありまして、それはそこの海岸から見えますけれども、あとはほとんど見えません。ですから、今回人工島、すみません。その島に建てたというのは私、まだ読んでいないので、どういう理由があったのか分かりませんけれども、ただ、少なくとも景観ということに考えてみれば、日本とは条件が全く違います。ですから、日本の場合は、遠浅がありませんから、今、五島市で研究しているように、浮体式、要するに環境に配慮した浮体式というものを日本で実際に建てることができないかという実験をしているところであります。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) 次に、2番のほうに移らせていただきます。まず、いろいろな部分で今後、どういったものがこの国に必要なのかどうかというのは、十分考えていかなければ駄目な部分ではないかなと私は思っています。 2番のまず電気料金の部分なのですけれども、今回の、要は石油の値上げだとか、全てにおいて、エネルギーの需給の逼迫している状況が一つあるということを専門家が指摘しております。それをパーフェクトストームという名前で呼んでいるようでございます。複雑ないろいろな要因があるようでございます。市長は十分御存じだと思うのですけれども、先ほどお話をされたように経済再開によってエネルギーの需要が増えてきたというのが一つの大きな理由だろうと思います。 もう一つが、再エネにかじを切っているヨーロッパが風況が例年より悪く、風力発電の出力が低下したというのも大きな要因のようでございます。これは風力だとか、太陽光でも何でもやった場合に、おてんと様任せ、風任せだった場合には必ずそういうリスクがあると。変動性のあるエネルギーだということは、再エネの場合は確かなことだというふうに私は認識しなければ駄目だろうと思います。そういった多重な部分においてエネルギー価格が上昇している部分があります。 例えば、アメリカでは、石油関連施設にハリケーンが直撃したという事実があるようでございます。それによってガソリン価格が上昇と。日本でも今これからの冬が一番心配されるのが、電力の需要が逼迫していく中で、もしかしたら停電が起きるかもしれないと。電力需要が間に合わないかもしれないというような状況も起きているというふうな部分を新聞等でも見ております。あまり余裕がないと。この冬、寒波とか襲った場合に、停電が起きるかもしれないという心配もあるようでございます。場合によっては、そういうものも地域としては想定していかなければ駄目な部分が、もしかしたらこのエネルギー問題の中であるかもしれません。 そういうことのないことを願うわけですけれども、先ほど、市民生活を守るための施策としては、先ほど福祉灯油のお話もされました。あと、まず一つの考え方から言ったら、できるかどうか分かりません。私、八峰町でまず、何かの券を発行したときに、何といいますか、クーポン券というか、1万円、5,000円買えば8,000円になるだとか、そういう券を発行したときに、では何に一番使うのだいという話になったときに、そのクーポン券といいますか、プレミアム券といったらいいのか、商品券といったらいいのか、そしたら漁業者は重油を買うために一番使ったのだそうでございます。 消費者も八峰町にいろいろなお店がない部分もあるかもしれませんけれども、地域振興券ですから、もしかしたら、そういう考え方もあるのではないかなと。この冬厳しくなったときに、そういう例えば前は4,000円で、5,000円分の商品券だとかというのがありましたけれども、そういう援助の仕方も住民に対してあるのではないかなと。別にそれで灯油を買えだとか、ガソリン買えとかというつもりはありませんけれども、そういう援助の仕方もあるのではないかなと思いますが、市長の考え方をお伺いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今の話は、プレミアム商品券の場合だと思いますけれども、プレミアム商品券の場合には、それを扱う事業者、そういうところに協力していただかなければなりません。ですから、我々がそういうプレミアム商品券を発行するということを決めたときに、各事業者の皆さん方にお話をさせていただいて、手を挙げていただくということをやっております。ですから、そのときに、ぜひともそういうプレミアム商品券を面倒がらずに、ぜひとも市民の利便性とか、それから自分たちの商売の売上げ向上のためにやりたいということで、率先して手を挙げてくれることがあれば、今おっしゃったような話もすることができると思っております。 ただ、その手を挙げるか挙げないかは、行政が挙げなさいという強制はできませんので、そこは御理解いただきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) いずれにしろ、なかなか単純に灯油が上がった、電気料が上がったからといって、市民に対して広く浅くこうやるなんていうことは、なかなか難しい問題ですので、できるだけかゆいところに手が届くような手法の一つとしては、そういうやり方もあるのではないかなと。一つの考え方としてあるのではないかなと思いますので、ぜひ、別にこの12月議会ではちょっと無理な話でしょうから、それが例えばそういったことが本当にできるのであれば、臨時議会でも何でもやって、できるだけ厳しいこれからの冬を乗り切れるような形も、また、コロナという部分もこれからどうなるか分かりませんので、乗り切っていただければ、大変ありがたいなと思います。お伺いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほど議員とは会派代表者会議のときにも議論させていただいたり、意見交換させていただきました。確かにおっしゃるとおりだと思います。一番いいのは、市民の皆さん方が、今言ったそういうプレミアム商品券でもいいのですけれども、そういう支援が市民の皆様たちにとって、一番使いやすい形になるのが一番いいと思っております。そのためには何が一番いいかといったら、私は現金だと思っています。 ただ、今、国が検討しているのは、国の予算のどこから出すかによってクーポン券だの現金だのといろいろ考えています。でも、実際は現金で出してもらうのが一番いいことで、そうすれば、どこから出ようと、市民の皆さん方にしてみれば、大変使い勝手がいいし、どこでも使えます。さらには、我々行政に携わる者からすれば、そういう配るという手数が、非常に手間が省けますから、事務費も減ります。ですから、我々からすれば、本当にそういう国民のことを思って、そういう手当てをしようとするのであれば、国民が一番望んでいる方法で手当てをしていただければ、一番ありがたいことだと思っております。 時間がありませんので、例えば市長会だの、地方6団体で要望することがなかなかかないませんけれども、私自身としてはそのように思っております。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) ぜひいろいろな形で、まず、間違いなく灯油価格だとか、ガソリン価格の高騰というのは、ボディーブローのように市民生活には効いてくると思いますので、ぜひ前向きにいろいろな部分を検討していただければ大変ありがたいと思います。 次に、八峰・能代沖の洋上風力発電事業についてお伺いいたします。漁業への影響の部分で、私がお話しさせていただきましたように、結局は私は、この漁業補償だとか、何とかという部分になりますと、事業者次第になってくるわけです。 事業者次第に、事業者がどのように考えるのか、それで、私が一番恐ろしいと思っているのが、市長は、いろいろ漁業に知見のある方からいろいろな意見を聞いて、そういったものを総合していろいろな判断なさるというようなお話を伺いましたけれども、ただ、これ知見があるないという部分においては、今いろいろな事業者が八峰・能代沖にいろいろなプレゼンテーションをしているわけですけれども、その風車の大きさがあまりにも大き過ぎて、これ、恐らく日本どこでも知見ないのですよ。このものが出た場合に、海上の部分がどういう影響出るのか、その知見が何にもないはずなのですよ。 ヨーロッパでも、こういう大きいものが沿岸に並ぶなんていう知見はないはずなのですけれども、これどういう方がこういったものに対して知見をお持ちなのでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) ここで言う知見というのは、いわゆる風車が回ったことによってどういう影響があったことだけではなくして、例えばそういういろいろな先行利用している人たちの中で、そういう例えば低周波を出すものがあったり、それから、ケーブル等を引くことによって、漁業にどういう影響があったかということをある程度理解している人たちが委員になって、この検討会をやっているという意味での知見でございます。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) なかなか実際のところはこういう現実に例のないものですよね、市長がどう思われているか分かりませんけれども、沿岸の1.5キロメートルぐらいの所に15メガワット、例えば15メガワットだったら、海面からの最大の高さが290メートル、これが18メガワットとかという話もしているようですけれども、325メートル、東京タワーぐらいの高さのものが乱立するわけですよ、1.5キロメートルぐらいの所に。それは景観からいったら素晴らしいという方も、中にはいるかもしれませんけれども、非常に圧迫があり、風車自体も振動するわけですから、海の中でいろいろな振動が起きた場合に、漁業には影響があることは間違いないだろうというふうには思います。 あと、先ほどのカーボンニュートラルの話ではありませんけれども、海というのは市長も御存じのように、二酸化炭素を大分大きな部分で吸収している役割も担っているわけです。貝殻なんかはその一番いい例だと思いますが、CO2を吸収して、貝殻とかつくっている部分があるわけですから、二酸化炭素を吸収しているというのも海の大きな役割なわけです。それを乱すことは、決して本来の目的である温暖化だとか、そういったものに資するものとは私は思えないので、ぜひそういう大型化したときに、どうなるのだという部分を法定協議会でも漁業に対する影響はどうなのかという部分も国のほうにぶつけていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) これは当然に、今、御承知のとおり港湾海域でも能代で20基建てます。この20基を建てたことによって、環境にどういう影響を及ぼしているか、そういった調査も当然行われていくことになります。 この協議会の中には漁業関係者もおりますから、先行利用者が被害を受けるような利用の仕方はさせてはいけないということを、みんな認識として持っておりますので、やはりそういったことを注視しながら、一つ一つ、積み重ねていかなければ、今まで、今お話がありましたように知見がないことですから、知見を積み重ねていって、そして先行利用者の皆さん方が害を及ぼさないように、特に漁業者の皆さん方については生活権がかかっておりますから、そういったことに配慮をしていく必要があろうかと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) 時間があとあまりありませんけれども、法定協議会の存在意義というのは市長、先ほども述べられたとおりかもしれませんけれども、私らからしたら御期待したいのは、やはり結局最終的に事業者が決まって事業を行うときにいろいろな条件つきといいますか、こういったことをしちゃ駄目だよとか、極端な話、住民に迷惑をかけないでくれという部分をきちんと申し上げるのが、法定協議会の場であるだろうと私は思っています。一番大事なのは環境だとか、先ほども言った漁業の問題だとか、いろいろな部分を含めてそれを乱さないでもらいたいというのをきちんと申し上げるのが、法定協議会の場だろうと思います。 結局は、市長が幾ら頑張ったと、仮に頑張ったとしても業者がどうするのか、選定された業者が本当にどうするのかというのが一番の問題なわけです。ちゃんとやってくれるのかどうか、私はそれが一番問題で、そこで結局先ほど3番目に言った、事業譲渡があり得ると、地元への貢献だとか、そういったものが雲散霧消してしまうのではないか、これは私、前回も一般質問していますけれども、雲散霧消するのではないかということが一番心配なわけです。 要は、投機対象みたいなもので、例えばこんなことを言うと大変失礼な話になるかもしれませんけれども、JREの場合、2012年に創業いたしました。20年12月期の連結売上高が224億円、最終損益は9億1200万円の赤字です。連結純資産は397億円で、42万キロワットの再エネ発電所が稼働しています。それをENEOSが2,000億円で買ったわけです。要は、JRE側からいったら黙って1,600億円ぐらいのものが入ったということになるわけです。 ですから、もうある意味で、それは、それを先導したのがゴールドマン・サックスだと。一時ゴールドマン・サックスがいろいろなところに買収を打診したそうです。トヨタ自動車グループ、東電、JERA、東京ガス、九州電力グループ、NTTグループ、6社か7社に打診したのだそうです。一番高い値段で買おうとしたのがトヨタ自動車で、3,500億円という値段が出たわけです。すると、こういった再エネのその会社を売るというのが投機の対象になってくる可能性もあるし、今回2,000億円という金額が一つの指針になってくる、これは恐ろしい状況ではないかなと、私は思っているわけです。 そういった外資系が関わった部分が、果たして本当に地域経済のために本当に貢献してくれるのかどうか、市長が今までいろいろ、いろいろな関係をつくりながら、いろいろな業者とお話をなさっているかもしれませんけれども、それがいざ風車ができた、そしたらがらっと変わって外資系に変わっている。私は外資系が非常に心配なのが、例えば、エネルギーというのがある意味で私らの生活にとってインフラの一つなわけです。それがエネルギーの一つの部分が外資になるということは、インフラの部分が外資によって先導されるということが、非常に私は怖い部分だと思っております。ですから、この部分に対して警鐘を鳴らしたいなと思っているのですけれども、市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 公募占用指針で約束をされたことを、例えばほかの会社が承継したとしても、それは引き継いでいかなければならないことです。ですから、会社が変わったことによって承継したことによって、今までの約束がほごになるということは考えておりません。また、そういうことをやれば、恐らくその事業者はもう仕事ができなくなります。ですから、議員が心配されているように罰則規定がないことで、法定協議会が機能しないのではないかということについては、そういうことをやれば、間違いなくその会社はそこだけの事業ではなくして、全ての所で事業ができなくなりますから、そんなことを自分の首を絞めるようなことはないというのが前提になっているのだろうと思っております。 ただ、いずれにしても、我々公的な立場にある者からからすれば、公募占用指針に書かれて、それを守ることを約束したその承継を信じて、事業主に承継してもらうしかないのだろうと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 畠 貞一郎さん。 ◆5番(畠貞一郎君) あと、もう時間がありませんので、最後の部分に入りたいと思います。能代市の今後について市長はどう考えるかという部分で、時間がないので、あんまり、私が心配するのはまずエネルギーのお話は今ずっとさせていただきましたし、中国木材もこれからいろいろな形でいろいろな予算が出てくるだろうとは思います。 ただ、先ほども、佐藤議員の質問にもいろいろお答えしていたと思いますけれども、私、自分の控室で聞いていましたけれども、やはり非常に貧困といいますか、貧困の連鎖は市長としては、そういったものは断ち切りたいという思いは十分お持ちだろうと思います。そうしますと、一番これからの能代市に求められるのは、格差の部分だろうと思います。いろいろな格差がついてくる可能性もあるわけです、コロナという部分もあって、なかなか商売がうまくいかなくなったりだとか、いろいろな格差が出てくる可能性があるわけです。その中で、そういう方々に本当に手を差し伸べられるのかどうか、これが一番重要な部分だと思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 時間ありませんので、手短にお願いします。市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 私は、我々行政並びに政治のポイントというのは、やはりそういう額に汗して働いても生活困窮者にならざるを得ないような人たち、やはり大変申し訳ないのですが、働くことができるのに、その働くことができることを努力しないで、例えば生活困窮になることについては、やはり自己責任というものもあろうかと思っております。ですから、行政が、政治が手を差し伸べる人というのは当然、全ての人、全部に公平に手を差し伸べるということではなくして、当然に努力が報われない人、努力をしているような人たちにしっかりと手を差し伸べていくという、そういうことを考えていかなければいけないのだろうと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 以上で畠 貞一郎さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午後1時、会議を再開いたします。                        午前11時51分 休憩-----------------------------------                         午後1時00分 開議 ○議長(菅原隆文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、3番菊地時子さんの発言を許します。3番菊地時子さん。     (3番 菊地時子君 登壇)(拍手) ◆3番(菊地時子君) 改革ネットワーク、日本共産党の菊地時子です。通告に従い質問します。御答弁よろしくお願いします。 1、精神障がい者福祉対策について。第6期能代市障がい福祉計画では、令和5年度までの目標に、精神障がいにも対応した地域包括ケアシステムの構築を掲げています。差別や偏見のないあらゆる人が共生できる包括的な社会を、地域住民の協力も得ながら築き上げていこうというものです。精神障がい者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう取り組んでいくとしています。 計画の素案に対して精神障がい者の家族の方から意見があったかと思います。当事者家族の日頃の気づきからの具体的な要望です。計画の中で、障害福祉サービス等の質の向上などについて、障がい者等が真に必要とするサービスが提供できているのかの検証に努めるとあるけれども、当事者や家族等からのアンケート調査や聞き取り等を丁寧に行い、実態に沿った生きた制度にしていただきたい、また、本人を中心に、家族、医療、福祉、ボランティア、知人等でワンチームとなり、協力体制ができれば心強いです、とのこと。そのほか、相談支援の充実、退院に向けての生活訓練の実施で、退院後の生活がうまくいくように、とのことです。 先日、秋田県精神保健福祉協会能代支部の研修会に参加する機会がありました。研修テーマは、地域で豊かな生活をするためにでした。4名の当事者の皆さんから話題提供がありました。それぞれの生き方に感動し、こちらが元気をもらってきました。地域で自分らしく生きることは、と題して、発言してくれた方は、特に精神障がい者は、家族と疎遠になることが多く、支えてくれる人がどんなときでもいることが生きがいと話してくれました。 家族もまた、全てのプロセスで関わらなければならない現状にあり、問題を抱え込む傾向にあります。家族支援体制についても検討されなければなりません。さらに、精神疾患の発症は、児童・生徒・学生の年齢でその多くが発症しているといわれます。予防と早期発見、早期支援、重度化防止のための施策の構築が必要です。精神疾患がどのようなものか知らず、どこに相談したらよいのかも分からなかったため、障がいがかなり強くなってから医療が必要だと気づいたり、偏見から病気と認めることへの抵抗感も、医療につながることを遅らせることに影響しています。予防の啓発教育と、相談窓口の整備と強化を求めたいと思います。 例えば、学校教育の中での教育の機会と医療者を含む専門職の養成などです。精神疾患になると、その影響により自分自身の身体的健康に注意を払ったり、その維持に努めることが難しくなります。意欲の低下による運動不足、薬物療法の副作用による肥満などから糖尿病などの生活習慣病にかかりやすくなります。医療費負担を気にして身体的ケアが遅れがちになることもまれではありません。「身体」あっての心ですから、身体的ケアにも留意できるようにしたいものです。 以上のように、精神障がい者の家族の思いや当事者の願いが施策に反映され、実施されていくことを願って、次の点について質問をします。 1、必要とするサービスが提供されているか検証するためのアンケート調査を実施できませんか。 2、本人、家族の元に届けられる多職種チームによる訪問型支援を充実する考えはありませんか。 3、退院等に向けた生活訓練など地域移行支援を充実する考えはありませんか。 4、家族支援体制の確立と緊急時の家族の避難先を設置する考えはありませんか。 5、早期発見につながる啓発教育と相談窓口の体制を強化する考えはありませんか。 6、身体的ケアにも留意する精神科医療の確立を進める考えはありませんか。 次に、誰もが利用できる交通手段の確立について質問します。国交省実施のアンケートによると、公共交通が減り、自動車が運転できないと生活できないという項目が、40代から70代までのいずれの世代でも最も多く選択されています。SDGsの、目標11には「2030年までに、女性や子ども、障害のある人、お年寄りなど、弱い立場にある人びとが必要としていることを特によく考え、公共の交通手段を広げるなどして、すべての人が、安い値段で、安全に、持続可能な交通手段を使えるようにする」とあります。住民の自由に移動する権利を保障する責務を有する地域公共交通は、国や自治体が責任を持ち拡充する方向へ転換するときです。 高齢者の多くが通院時などの交通手段の確保を求めています。巡回バスは市内であればどこでも150円ですが、バスの乗り降りが困難な人、身体に障がいのある人は、今の巡回バスでは利用できません。タクシーを利用する人の声は、料金が高いので大変という声です。 そこで、次の2点について伺います。 1、バス利用が困難な人に対しタクシー代を補助できませんか。 2、誰もが利用できる交通手段の検討ができませんか。 以上、大きい点で2項目にわたって質問をしました。御答弁のほどをよろしくお願いします。(拍手) ○議長(菅原隆文君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) 菊地議員の御質問にお答えいたします。初めに、精神障がい者福祉対策についてのうち、必要とするサービスが提供されているか検証するためのアンケート調査を実施できないかについてでありますが、障害福祉サービスを御利用いただいている障がい者については、サービスの利用に当たり、要望等を詳しく確認しながら支援を行っており、個々の家庭事情等は把握できていることから、サービス提供について検証するアンケート調査を実施する考えはありませんが、次期障がい者計画の策定の際に、関係する方々からの御意見を伺う予定としております。 次に、本人、家族の元に届けられる多職種チームによる訪問型支援を充実する考えはについてでありますが、現在の訪問支援体制は、各相談支援事業所や保健所による訪問支援でありますが、サービスの利用ができていない障がい者に対しては、アウトリーチ事業の中で把握し、行政、事業所等関係機関による支援会議で対応を検討して支援していることから、相談事業所等に御相談いただきたいと考えております。 次に、退院等に向けた生活訓練など地域移行支援を充実する考えはについてでありますが、入院治療を受けており、今後退院が見込まれる障がい者については、医療機関内での生活訓練は困難であることから、退院後の支援となりますが、日中活動サービスの自立訓練で食事や家事などの日常生活訓練を行うほか、就労継続支援等により社会参加への訓練を行うなど、対象者に対する支援を進めております。 次に、家族支援体制の確立と緊急時の家族の避難先を設置する考えはについてでありますが、精神障がい者に対する支援には家族の協力は欠かせないものであり、御家族の負担も大きいことから、相談支援事業所では、御家族からの相談にも応じておりますので、御利用いただきたいと考えております。 また、緊急時には、行政、警察などの関係機関との連携により対応していることから、現時点では、避難所の確保は不要であると考えております。 次に、早期発見につながる啓発教育と相談窓口の体制を強化する考えはないかについてでありますが、啓発教育については、疾患についての知識を得ることは望ましいとは考えますが、学校の教育プログラムに関わることから、国の方針を注視しながら対応してまいりたいと考えております。 また、相談体制については、精神疾患と診断されていない場合でも相談に応じており、小・中学校では特別支援教育コーディネーターが対応するほか、相談支援機関でも対応しておりますので、御相談いただければと思います。 次に、身体的ケアにも留意する精神科医療の確立を進める考えはについてでありますが、健康診断等については、一般的には他科の受診が必要な場合には、精神科医師より他科への受診勧奨等が行われておりますが、対応が困難なケースについては、医療機関に設置する相談室や相談支援事業所等で個別に御相談いただければと考えております。 次に、誰もが利用できる交通手段の確立についてのうち、バス利用が困難な人に対しタクシー代を補助できないかについてでありますが、高齢者等の移動手段の確保については、路線バス等公共交通機関を補完する市街地巡回バスやデマンド型乗合タクシーの整備を進めておりますので、現時点で一時的な病気やけがによる通院等の外出に対し、タクシー代を補助することは考えておりません。本市では、身体障害者手帳1級及び2級等の所持者に対して、通院等で利用できるタクシー券を交付しておりますので、障がいによりバス利用が困難な方は、本制度を御利用いただければと考えております。 次に、誰もが利用できる交通手段の検討ができないかについてでありますが、現在本市では、能代市地域公共交通網形成計画に基づき、人の暮らしを支える地域公共交通の利便性向上と持続可能な交通ネットワークの構築、維持を実現するため、公共交通の利便性向上を目標の一つとして、各種事業を推進しており、障がいをお持ちの方や車椅子の方など、誰もが利用しやすい環境を整備することは、重要な課題であると考えております。 市といたしましては、障がいのある方もない方も利用しやすい公共交通の構築に向け、事業者と連携し取組を進めるとともに、他市の事例や市民の皆様の要望を踏まえながら、新たな交通手段について調査研究してまいりたいと考えております。以上であります。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 御答弁、ありがとうございます。1の1から再質問をしたいと思います。アンケート調査の実施なのですが、まず、一つは、当事者と当事者の家族抜きに実態をつかむというのは非常に大変だと思います。それで、そのことを基本にして、しっかりと実態をつかんで、サービスが行き渡るようにしないといけないのではないかと思いますので、私はアンケート調査を実施できないかということですけれども、聞き取りでも構わないとは思うのですけれども、そういった人たちのことをしっかりとつかむことが必要ではないかと思います。 いつも、相談に来れば相談に乗るという状況が多いのですけれども、なかなかそういうことができない状況の人たちもいると思いますので、そういう人たちのことも考えると、できるだけアンケート調査がいいのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) なかなか相談に来れないというお話でありますけれども、サービスの利用をするためには、どうしてもどういうサービスを利用するかということを確認した上で、その要望に応じたサービスを提供しなければいけませんから、当然にサービス利用については対面でお話を聞くことが起きてくると思います。そのときにしっかりと要望を伝えていただければいいのだと思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) サービスが提供されているか検証するためのアンケートって私、言いましたので、結局そういうことになるのかと思いますけれども、利用する人たちの中でも、なかなかそこの部分ではっきりと自分方の状況を言えないというか、言いづらい、そういう方も中にはおります。だから、本来であれば聞き取りをしながら、しっかりと実態をつかんでいただくのが本当ですけれども、よりいろいろな人の声を聞くためには、やはりアンケート調査の実施も必要ではないかと思いますが、もう一度もし。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) サービス利用について自分の希望が言えないとか、言いづらいということはちょっと私には想像できないのですけれども、もし、そういうことがあって、なぜそういうことができないのかということを言っていただければ、市のそのサービス利用に対する、サービス業務に問題があるのかもしれませんので、それはお話を聞いてみなければ、どのように対応していいか、今の時点ではお答えすることはできませんけれども、もし、そういう実態がありましたら御連絡いただきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 実態に合った、生きた制度にしていただくための聞き取りやアンケートのお願いでありますので、そういった状況ができていればいいかなと思いますけれども、できるだけ定期的にお願いしていきたいと思います。 それから2の本人、家族の元に届けられる多職種チームによる訪問型支援を充実する考えはでありますけれども、相談事業所にということでございますけれども、非常に難しいかなと、お医者さんとか、それから専門職の皆さんとか、たくさんの人方に集まっていただいて、訪問するという形ですので、今はお医者さんの中でも精神のほうではそういうことをしている方はおらないのですけれども、例えば自宅を訪問している内科医のお医者さん方はおりますが、精神の場合は、なかなかそうやってお医者さんも一緒に訪問するという状況がないと思うのですね。そういうことが少しでも、そういった人たちが入ってもらえれば、もっと安心しながら、一気に解決するものではないと思うのですけれども、何度も何度も精神の場合は、訪問しながら、当事者と信頼を勝ち取りながらやっていくということが大事ですので、できるだけ専門的な人たちが入ったチームを形成して、充実していくということが必要ではないかと思います。 そういった点で、市としてそういった提案をぜひしながら相談体制を築いてほしいと思うのですけれども、どうでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) サービスの利用ができていないということについては、サービスを受けている方がどういうサービスを求めていて、それで自分たちの中で、サービスの利用がこういうことを受けていないということを言われなければ、サービスを提供する側ではなかなか気づかないこともあろうと思います。 今、議員がおっしゃったように、双方の信頼関係が大事というのはそのとおりでございますから、当然にサービスの提供をする側も、それからされる側も一緒になって、自分たちがよりよい環境をつくるために、そしてまた、そういう障がいを持っている皆さん方が日常生活の中で、少しでも過ごしやすい生活ができるように努力していくことが大事だろうと思っておりますので、ぜひともそういうアプローチをサービスを提供する側もしますけれども、利用される側もぜひともそういう自分の困っていること、自分が求めている、そういったことを御相談いただければ、よりいいサービスができるのではないかと思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 今、支援する側の人材もなかなか不足しておりますし、特に専門職の部分が不足していると考えられます。そういった点で、例えばその事業所でこれをやろうとしても、なかなかできないというような、そういう状況もあるかとちょっと聞いておりますけれども、そういったものに対しては、例えば今後この精神の障がいの対策をする上で、どのようにちょっとこう考えているか、この訪問型支援を充実させるために、もし考えていることがありましたら。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 人材が不足していることによって手が回らないという状況は、例えばそういう人材が育成されない限り残る話であります。ただ、そういう中にあっても、人材が少なければ少ないなりに、今できることを最大限に、サービスの提供を待っている皆さん方に届けるのが行政の役割でございますから、最大限の努力はそういう形でしていくことになると思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 3番の退院時に向けた生活訓練など、地域移行支援を充実する考えはでありますが、実は、当事者の家族の方から退院を控えているのだけれども、できるだけ病院の中でその準備ができるようにしてくれれば、非常に安心できるし、本人もその中で準備していくことで、退院したときに本当にすぐに実際退院後の生活になじめるという話を聞きました。そういう意味から、医療関係のほうとお話をしながら、そういった訓練は本当にできないのか、話し合っていただければと思いますが、どうでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。
    ◎市長(齊藤滋宣君) 利便性の観点から言えば、今治療している所で退院が近づいてくれば、当然にそこの所で生活支援の訓練等ができるのが一番ふさわしいと思います。ただ、御承知のとおり、病院の中にもやはり機能がそれだけ備わっている病院と備わっていない病院もありますし、人材も絶えずそのために確保しておかなければいけないということも、なかなか難しいことであります。 ですから、病院の中でそういうことをやることができれば、負担もかけずにいいことなのかもしれませんが、現実的に今やれるかというと、やれる体制にはなっておりません。ですから、退院した後に病院の外でもってそういう支援の訓練をするということを先ほど申し上げたわけであります。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 家族にとってはこれが例えば、施設、グループホームなどに移行するという状況であれば、割といいのですけれども、在宅でということになると、なかなかその相談事業所とお話をしながら訪問して、一緒にやってくれる人たちがいてくれれば、それで構わないとは思うのですが、在宅の場合に非常に厳しいかなと思うところもありますので、ぜひそういったところも検討して、今後できるならば相談していってもらえればいいなと思いますが、もう一度いかがでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 当然に市民の皆様方がそういう自分の身内の中に障がい者を持っていて、それを在宅で介護していかなければいけないという状況になったときに、どうしても手が足りないとか、それからやはり自分たちの知識だけではどうしても間に合わない部分も出てくると。いろいろな場面が想像できると思います。ですから、そういう場合には、どうぞ遠慮なく相談していただきまして、必要なサービスが受けられるような、そういう環境を形成するために我々行政も努力していきたいと思いますので、今、議員からお話のありましたとおり、遠慮なく相談窓口のほうに来ていただいて、御相談いただきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 4番と関わってくるのですけれども、4番のほうに行きます。実は、退院できてよかったなって、在宅で家族と一緒に過ごしているのですけれども、何か月もしないうちに、1か月もしないうちにかな、例えば薬の服用であったり、要するに病院での生活から自由な気分になって、すぐにまた病院に戻らなければいけないような状況が出てきてしまったと、そういうのをちょっと聞いております。 そういうのを何人も聞いたというわけではありませんけれども、えてしてそういうことが多いのではないかと。だから入退院を繰り返す人が多いということも聞いていますし、できるだけそのようなことのないようにしたいということと、それから、この4番では、家族の避難先の設置を私、言いましたけれども、結局精神障がいの人で、パニックになると本当に自分がもう分からない状態になって、家族に危険が及ぶこともあるのですね。そういうときに警察にも連絡はするのですけれども、まずは自分たちの身の安全を確保しなければいけないということで、親戚の所に駆け込んだり、知人の所に駆け込んだりということもあるのです。 そういったときに、できるだけ心身ともに疲れている家族が、ちょっと癒やせる場所があればいいなということで、湯沢市のほうでは互助ハウスという温泉かな、そういう所を何かそういうふうにしている、だから、駆け込む所ということにしているということも聞きましたので、どこがいいかは分かりませんが、例えばDVであれば、母子寮とかもできたりするのですけれども、そういった家族が出た場合には、駆け込む所があれば、ここいいですよということをできるだけつくってもらえればと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 面倒を見ている方が、避難所みたいな、議員の質問からいうと、避難所のような所に駆け込むということになると、ではその精神の障がいを持った人を誰が面倒を見るかということです。ですから、避難所にそういう身の危険を感じて逃げ込むとするならば、もう一つ、そういう精神障がいを持っている皆さん方をしっかりと保護し、そしてそういう人たちを療育するような、そういう場所がなければならないということになります。 ですから、今、市では、警察とか、関係機関と連携しながら、そういう人たちの相談に応じておりますので、ぜひともそういう施設を造るということよりも、やはりそういう人たちが、例えば家族の皆さん、それから精神障がいを持つ患者さん、その人自体がどうやってそういう日常生活の中で過ごしていくことができるのかということをしっかりとサポートしてあげなければ、問題の解決につながらないと思いますので、私は今すぐ避難所をつくるのではなくして、そういった対策をしっかり積み上げていく必要があると思っております。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 通告のときもいろいろこのことについて、職員の皆さんとちょっと違うのではないかという話をされましたけれども、私が実際その家族とお話をしてまして、そういう状況が、落ち着いてできるような状況にないということもあるのです。 それで、避難してから、警察と連絡を取って、それでそれから警察と連携を取って、家族の中の誰かがまた家に戻るとか、そういった対応の仕方をしたそうです。ですから、それがその昼でなく夜であったこともあって、例えばホテルはどうなの、急なことでそういうときの対処の仕方というのが、だから新しく何かそういう所をつくるとかではなくて、今ある所でその方はお寺でもいいという話をしておりました。だから、そういうことは個々にお願いしておけば、それもできないことではないと思いますけれども、できればすぐに、やはり動ける所というのは決めておくことが必要ではないかと思ったので、私、今回質問しました。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 避難所そのものを行政が設置する必要があるのかどうかということだろうと思うのですね。例えば今お話のあったとおり、自分に身の危険を感じたら親戚の人、友達の所に逃げるということも大事なことでしょうし、一番今使いやすい所にすぐ避難できるということは大事なことだと思います。 行政で避難所を設置するということになれば、それぞれのそういう精神障がいを持っている皆さん方のすぐ近くになければ、その人たちは逃げられないことになりますから、例えば、能代市のどこかにあったとすれば、離れた所からそこに避難するよりは、その地域の中におられる親戚だったり、友達に避難することのほうが身の安全を保てると思いますので、行政がそういったものを設置することによって果たして、そういう身の危険から家族の皆さん方を守ることができるのかというのが、ちょっと今後の課題だろうと思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) この問題については、当事者の方が、家族が避難することで変わってしまったりということもあるので、私もちょっとそれがいいのかどうかというのは、すごく考えましたけれども、行政がどうのこうのではなくて、確かに今、地域の中で孤立しないようにみんなが分かる状況をつくっていくということを言いますけれども、今そういう状況がすぐにはつくられていない状況でもあります。 だから、例えば母子寮に行ったそうです、最初。そしたらここはそういう所ではないと言われたと言うのですね。だから、知人の所も何回か行っていたらしくて、それで行きづらいというか、受け止めてくれるのでしょうけれども、そういったこともあるのです。だから、一人一人がいろいろ違う状況の中で、そういったことを抱えたときに、やはりここだったら受け入れてくれるよという所は、ある程度つくっておいたほうがいいなというのが私の今回の考えですけれども、どうでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども申し上げたとおり、例えば精神障がいを持っている方と一緒に住まれている家族がおる。そういうのが市内にも何人というか、結構の数の人たちがいますから、各地域にたくさん住まわれているわけです。 そこで、例えばどこかに1つ避難所を設けたからといって、そこにすぐ逃げていって、その方の家族の身の安全というのは担保されるということになるかもしれませんけれども、ではこの精神障がいを持っている方の面倒をどうするかというような話も出るわけです。ですから、やはり避難所をどこかに設けるということよりも、やはりそういった方たちを地域でもってしっかり支えていくという今、議員からも話がありましたけれども、そういうようなことも大事ですし、また、その住んでいる近くに自分たちがそういう友だちだとか、親戚とかがあるなら、そこを頼るということも大事だろうと思います。 そのことによって、近くにいることによって、そういう精神障がいを持っている人たちを見守ることもできますから、かえってそういう避難所をどこかに遠くにつくる、近い人はいいのですけれども、遠くに行かなければならない人たちも出てきますから、果たしてその避難所を設置するということがいいのかどうか、今後も検討させていただきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 5の早期発見につながる啓発教育と相談窓口の体制の強化です。これについては、先日、南中学校の生徒から、家族会の活動をしている方に、どんな活動をしていますかというお尋ねがあったそうです。この方は、絵手紙とかのサークルもやっているのですけれども、精神障がいを考える家族会の活動もしているよといったことで、そのことを子供に報告したそうなのです。 その中に、早期発見、早期治療が回復の鍵ですが、社会的偏見、自身にもある偏見で、医療につながることがほかの病気に比較して長期の年月がかかることが多いのが現状です。病気、障がいについての学習は子供の頃から必要と感じています。最近、よく耳にするヤングケアラーについても、若い世代の皆さんに知ってほしいと思いますと、こういう報告をしてやったそうです。 報告をもらった子供はどういうふうに感じたかは分かりませんが、すごくいい活動というか、たまたまこの方がこういう活動をしてあったので、そういうことを伝えてやることができたのですけれども、私は、多分いただいた子供が、そのことについて考えるきっかけになったのかなと思って、ああよかったねと言いましたけれども、本来であれば、最初のほうに言ったように、やはり早期発見につながるために、また差別や偏見のないようにするために、子供たちにそういうことをやっていく必要があるのではないかと思いますけれども、これは教育委員会との話にもなるのかと思いますが、市長の考えをもう一度お聞きします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 子供たちの教育の中で、やはり自分だけが通常であったり、それからそういう精神障がいを持っている方が異常だと考えること自体が、そこに、そういう他者との違いを認める教育というのも大変大事なことだろうと思います。 ただ、これを教育現場での啓発教育については、恐らく教育長から答弁あると思いますけれども、私はやはりそういう自分たちとまた違う個性を持ったというか、そういう障がいを持った方たちが普通に生活してくためには、やはり自分たちの社会の中にそういう人たちがいることが当たり前になっている認識を持たなければ、なかなかそういう差別感とか、そういったものを払拭することはできないのではないかと、私自身は思っております。 ですから、今、議員がおっしゃったように、やはり日常生活の中にそういう障がいを持った人たちがいる社会、いる学校というのはもう当然だという、一つのそういう自分たちの認識の中で、ではそういう人たちにどうして今後接触したり、お付き合いしていったらいいのかということを考える機会にしていただければ、非常に他者に対する思いやりだとか、情操教育の一環につながっていくのではないかと思っております。 あとは教育長のほうにお願いしたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 教育長。 ◎教育長(高橋誠也君) 菊地議員の御質問にお答えいたします。もちろん学校では差別などないようにということで、もちろん特別支援学級に入っている子供と通常学級の子供との交流の時間も設けておりますし、お互いに一人の人格を持った人間として、尊重するような教育に努めております。以上でございます。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) ずっとやはり3障がいの中でも、精神疾患に対しては、かなり厳しい状況が続いてきて、偏見が特にほかの障がいのほうから見ると強いのかなと思います。やはり保健体育の中でも、昔は精神疾患は危険という認識が強くて、人権を無視した偏見に満ちた記述が多く見られてあったということで、そういうのが消えて、平成30年には、40年ぶりに教科書に大きく取り上げられたということが載っていました。まず、知ってもらうことが大事だということで、やはり発症の第一ピークは14歳、中学生の教育も求めたいということでやっているのですけれども、来年は精神疾患について高校保健体育の教科書に記載が盛り込まれることになったそうです。 それは、運動や食事、睡眠の調和が取れた生活とか、心の不調に気づくことの重要性など、予防や回復について学ぶ項目の記載が盛り込まれてきているということですので、単に差別とかそういうことだけではなくて、自分のその心の問題とか、そういうことについてどうやって自分の体を知っていったり、予防したりしていくのかということについてやってて、そういうふうに教科書のほうに載っていくということですので、それは最初から偏見とかそういうことではなくて、誰にも起こり得る可能性のあることとして、正しく病気を理解して、早期に気づくことが必要だということですので、そういう感じでの啓発というか、教育というか、そういったことが必要になってくるのではないかと思いますので、その点について、さっき市長が、それで偏見にまたつながっていくのではないかみたいなことをちょっとおっしゃったかと思いますけれども、その点についてもし、お考えがありましたら。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 逆に私は偏見につながっていけないと言ったので、偏見につながると言ったなら、ちょっと、もしそう聞こえたなら訂正させていただきます。 でも、私は、今お話のありましたように、精神障がいということについて言えば、今誰しもがかかり得る一つの病気だと思っております。というのは、恐らく我々もそうなのかもしれませんが、今SNS、例えば携帯電話一つとっても、それを子供たちがもう手放すことができないぐらい、ひどい状況になっている現実があるようです。 この間、ちょっと読ませていただいた本では、10分に1回触らなければいけない小学生の低学年の子供たちがいるということを書いてあります。10分に1回触らなければいけないということは、起きている間どれだけ触っているのかと。ひどい子になると1日のうち5時間から6時間携帯電話をいじっているという例もあるそうです。これがでは正常かというと、決してそうではなくして、私はやはりある意味では精神障がいの一つではないかと思うのです。 やはり依存症、それから言葉が悪いかもしれませんが、統合失調症といいますか、それに近い状況に来ているのだろうと。だから、今、教育現場でもきっと、これから教育長のほうからお話があるかもしれませんが、やはりそういったものが精神に及ぼす影響というものを教えていかなければいけない。家の中だけで御飯を食べているときに携帯を触っちゃいけませんよと、テレビばっかり見たり、それから携帯を触ってばかりいてはいけませんよというだけではなくして、教育現場でそういう病気につながる可能性があるということも子供たちに教えていかなければ、子供たちはそれが害があるというふうにはなかなか認識できないと思いますので、そういったことも今後、検討していく必要があると思っております。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 5番のところで、相談窓口の体制なのですが、今まだ基幹相談支援センターというか、いろいろな相談事業所をまとめた、要するにそこが本拠地というか、そこからいろいろ発信してまとめる場所というか、その基幹相談支援センターの設置がやはり急がれるのではないかと思うのですけれども、その点に関して、メリットとしては、当事者にとっては相談窓口が簡素化されることで、メリットになるという話を聞きますけれども、その点について、この基幹相談支援センターの設置の、考えてはいると思うのですけれども、そこのところをお聞かせください。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) ちょっと私の先ほどの答弁が言い過ぎたかもしれませんけれども、そういう相談支援に対するサポートというのはしっかり行政でもやっております。ですから、そういったことを相談していただきまして、それぞれの機関にそういう相談があったことについて、どう対応していくかという対応等につきましては、機関等の中で話していきたいと思いますし、また、そういったことをコーディネートしていきたいと思いますので、ぜひとも遠慮なく相談していただきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 5番は3回終わりました。菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 2番です。誰もが利用できる交通手段の確立、バス利用が困難な人にタクシー代を補助できないかというのは、通告のときには話はしておりますが、1、2級はタクシー券が出るのは分かっております。ところがこれに該当しないで車椅子であったり、それから、一時的に病院へ通院するときに例えばけがをしたりして、どうしてもバスには乗れない、自家用車で乗せていってくれる人もいない、そういった人たち、要するに通院ですね、通院というのはやはり定期的に割とあるものですから、そういった点で、そうすると今のバスが利用できないような状況だと、タクシー代の補助が必要ではないかと思うのです。これ、あの、そういうことです。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 言わんとすることは分かりますけれども、例えば、私がけがをしたと、そうすると、誰でもそういうタクシーを無料で行けるということでいいのかということがあろうかと思います。やはりそれぞれに所得のある人もいますし、ない人もいますし、また、そういう支援がなければ病院に行けないという方もおれば、そういう支援がなくても行ける方もおりますから、そういった人たちが一律にタクシーを利用して全部無料で行けるということが、果たして行政としてやるべきことなのかというと、ちょっと考えなければいけない点が多々あろうと思います。 ですから、そういう御提案があったことは御提案のあったこととして考えさせていただきますけれども、現実に、そういう助成がなければ病院に行けないという現実があるのであれば、それをどうサポートしていくかという支援は、今後の検討課題だろうと思います。 ○議長(菅原隆文君) 菊地時子さん。 ◆3番(菊地時子君) 一番最初に、誰もがやはり利用できるというその財政的な問題は、お金のある人がどうのこうのとか、それ以前に、いかにして足を、通院とか、そういう所へ自分の移動の確保ができるかということが基本だと思いますので、ぜひ検討していただきたい。 それから、2の誰もが利用できる交通手段の検討なのですけれども、これも通告のときに、こんなのはどうかなとかも話をしたのですけれども、例えば今のバス、車椅子では乗れない、スロープがついていない、そういうのは前から指摘しております。乗りやすいやはりバスにしなければいけないし、私は、これから検討していくべきは、もし、バスをずっともっと乗りやすいものにするためには、車掌さんがいてもいいのではないかと思いますし、それは検討課題にしながら、もっといろいろな工夫を考えて、いろいろな人が移動しやすい、そこのところの検討ができないものか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 事業者が運行しているバス等につきましては、これは事業者がやることですから、採算の取れないことはなかなかできないと思いますし、例えば、今のバスの利用者が非常に少ない中でも運行していただいていることで助成をしております。そういう中で、事業者の皆さん方に車椅子で利用する方がいるのかいないのか、その辺のところは確認しておりませんけれども、そのためにそういう施設をつくるとかというのは、採算性の問題からしても非常に問題があろうかと思います。 ですから、もしそういったことを考えるのであれば、今、事業者が運行しているバスということではなくして、そういう障がいを持った方たちが病院等に行くための手段をどう確保するかということを逆に行政等が検討する、そういうことが必要なのではないかと思います。 ○議長(菅原隆文君) 以上で菊地時子さんの質問を終了いたします。 この際、休憩いたします。午後2時、会議を再開いたします。                         午後1時52分 休憩-----------------------------------                         午後2時00分 開議 ○議長(菅原隆文君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、12番安岡明雄さんの発言を許します。12番安岡明雄さん。     (12番 安岡明雄君 登壇)(拍手) ◆12番(安岡明雄君) 12番、改革ネットワークの安岡明雄でございます。東京都荒川区は、区政は区民を幸せにするシステムであると、区のドメインを掲げて、区民の幸せ実現のため取り組んでいます。ちなみに、区のドメインとは、区の事業領域を言っています。このドメインを掲げることで、区政の役割を明確にして、職員が区民の幸せのために何をすべきかを常に意識し、新たな課題にチャレンジする土壌をつくるとしています。まさに本市の幸福共創の理念と合致した考えであります。 今回の質問は、幸福共創の理念と予算編成方針に付随する課題を主としております。 最初の質問、次年度予算編成に当たっての課題のうち、1、予算編成過程の見える化についてですが、令和4年度の編成方針では、事業効果の視点から厳しく洗い直し、効果の低い事業は廃止するとし、職員一人一人が予算編成の主体となって全ての事業について目的と効果をゼロベースで検証、また、決算特別委員会の審査及び監査委員の決算審査意見書等で指摘された事項については、改善に向け取り組み、その内容を予算に反映することとしております。 目的と効果の検証を具体的に表す、説明できる、その上で予算の妥当性を的確に査定できるようにすること、決算審査等の反映については、どう結びついたか、説明する、あるいは説明できる、これが見える化の第一歩です。いずれも私たちの市の予算は、どのようにつくられたのか、周知することが大切との観点で、ア、事業効果の視点から厳しく見直す上で重要なポイント、イ、検証や決算審査等がどう反映されているのかの見える化、以上の2点をお伺いします。 続いて、2、自治体DXの推進ですが、予算編成方針にのっとった答弁が昨日ございました。デジタル化を計画的に進めるために、専門部署が必要ではないか改めてお伺いします。 続いて、2の1、暮らしを支えるまちの活性化としての畠町再開発のうち、ア、北高跡地から畠町にかけて一体となったデザイン化が必要ではの質問ですが、11月24日、畠町第一地区再開発準備組合が設立されました。昭和31年の第2次大火後、延焼を防止するため、壁などを共有する連結型で再建されたことから、改修や建て替えが難しく、都市開発法に基づく市街地再開発事業を目指しております。理事長に選任された梅田正久さんは、来年度には構想の具体を示したいと抱負を述べております。 市は今回の動きを歓迎するとともに、まだ再開発の絵がないようなので、まずは、その絵づくりをしていくことが最初になるとのことです。集客機能、交流機能が期待される北高跡地から能代駅前、そして畠町再開発エリアにつながるこういった連なり、ストリートを生かしたストーリーづくり、ストーリー・ストリートとも言うべき絵づくりで、ストーリーを完成していくことが暮らしを支えるまちの活性化、幸福共創につながるのではないかとお伺いするものです。 次のイ、事業を後押しする具体的案を検討する必要があるの質問ですが、畠町再開発の実現は、人口減少下にあって、都市機能を集約し、そこを囲む地域に住居を誘導する立地適正化計画に適合するとともに、総合計画の幸福共創につながるものです。したがって、都市機能の誘導、居住機能の誘導の観点で施策を練る必要があります。 平成21年12月の一般質問で、畠町多機能集合住宅構想などに関連し、民間資本の導入促進させるため、固定資産税を一定期間軽減する特約や市営住宅として借上げなど、市の支援策を提案したことがあり、計画が具体化すれば、優遇策について対応できるよう検討する。具体的に事業があれば、優遇策を加味しながら相談に応じるとの答弁がありました。具体的な事業として、まさに動き出しております。今後相談を受ける段階において、優遇策を検討するときが来たのではないかとお伺いするものです。 続いて、2、社会変化に対応するまちづくりは住民参画からでありますが、予算編成方針に、厳しい財政運営が予想される中にあっても、市民サービスの質を落とすことなく、市民の安全・安心を確保しながら地域経済を回復させ、さらに幸福共創の基本理念とした第2次総合計画に取り組んでいくとあります。幸福共創、一人一人が幸福を実感するためには、全て、自分ごとによるまちづくりから始まると思います。 厳しい財政状況と市民サービスの維持を考えるとき、地域課題を住民自ら解決しようとする取組として、小規模多機能自治の提案のほか、まちづくり協議会について、近々できるようにしたいとの答弁をいただきました。市長と必要性は共有するものの、なかなか進まない状況から、つくば市の地域まちづくり活動への支援事業を参考にすることで、まちづくり協議会を増やす契機となるのではと再度提案してまいりました。新たなまちづくり協議会を増やすことに対し、サポートするとの答弁でありました。 幸福共創を実現するためには、自律した地域づくりの推進、その象徴たるまちづくり協議会の拡充が必要ではないか、また、まちづくり協議会の新設や、自主的なまちづくりを促すためには、行政がサポートする支援制度が有効ではないか、以上の論点で、質問のアでは、自律した地域づくりが不可欠、イでは、自律した地域づくりのために支援制度が有効との観点でお伺いします。 続いて、3、イオンの集客力をまちづくりにどうつなげていくかでありますが、当初の計画より大幅に縮小してのオープンも、影響は大きいのでは、どんな、どれくらいの影響が出るのか、市街地の拡大が進めば、立地適正化計画にある都市機能、居住誘導が図られるのか、市長から、課題だったイオンもオープンした。イオンの集客力をどうまちづくりの活性化につなげていくか、のコメントが報道されております。 これまで、イオンの影響は間違いなくある。市として支えるとの答弁もありました。中心市街地へ人流を生む、支えるためにどうしていくか、具体的な施策とその効果を出していくことが求められるのではないでしょうか。その効果をチェックするためにも、ア、具体的な施策に目標指標の設定が重要ではと、まずお伺いします。 次のイ、包括連携協定の目標管理についての考えはの質問ですが、能代市とイオンが協働で活動を推進することで地域の諸課題に対応し、地域活性化と市民サービス向上を目指すため、15項目からなる包括連携協定を締結しました。最初に掲げたのが、中心市街地の活性化です。協定して終わりではなく、締結がスタートラインです。協定内容の進捗はどうなっているのか、目標指標の設定とチェック、いわゆる目標管理が大事であるとの観点でお伺いするものであります。 以上が通告しました質問でございます。よろしく御答弁のほどお願い申し上げます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(菅原隆文君) 市長。     (市長 齊藤滋宣君 登壇) ◎市長(齊藤滋宣君) 安岡議員の御質問にお答えいたします。初めに、次年度予算編成に当たっての課題、予算編成過程の見える化についてのうち、事業効果の視点から厳しく見直す上で重要なポイントは何かについてでありますが、本市では、当初予算編成に当たり、それぞれの施策、事業について、事業計画等を記載した総合計画実施計画事業説明書を用いて、次年度以降の事業の方向性を検討し、予算編成へ反映させております。この事業説明書では、目標指標を設定し、当該事業を評価するほか、先進性や行財政改革等の観点から、目的や必要性、効果等のポイントについて総合的に検証しております。 次に、検証や決算審査等がどう反映されているかの見える化の考えはについてでありますが、市の予算は市民のニーズを踏まえ、市が重点的に推進する施策等について、政策的な判断を行い、市政のあらゆる分野について検討を行った上で調製し、議会の審議を経て成立しており、その内容は、わかりやすい予算書や予算編成概要等により市民へ公表しております。予算編成は、基本的には行政の責任において進めるべきであり、検証や決算審査等の予算編成等への反映状況については、公表の手法や効果等について、今後の研究課題にしたいと考えております。 次に、自治体DXの推進について、デジタル化を専門とする部署が必要ではについてでありますが、同じ質問を議員からされておりまして、質問者から御理解をいただきまして、簡潔に答弁してよろしいと言われておりますので、ダブるところを少し除外させていただきながら答弁させていただきたいと思います。 国の自治体DX推進手順書では、認識の共有と機運醸成、全体方針の決定、推進体制の整備、取組の実行という4つのステップを経て、行政手続のオンライン化や自治体システムの標準化・共通化を目指すこととされております。自治体DX推進室を設置するとともに、市長を本部長する推進本部を頂点とした庁内横断的な組織体制を構築したいと考えております。具体的な取組に今後つなげてまいりたいと思いますので、御理解のほどをよろしくお願い申し上げます。 次に、包括的かつ持続可能なまちづくりをどう進めるか、暮らしを支えるまちの活性化としての畠町の再開発についてのうち、北高跡地から畠町にかけて一体となったデザイン化が必要ではについてでありますが、11月10日に地権者有志により畠町第一地区再開発準備組合発起人会が開催され、準備組合の規約等が協議された後、11月24日に畠町第一地区再開発準備組合が設立されております。この後、同準備組合は収益性を踏まえた実現可能な構想を、民間の自由な発想により検討することになると考えております。 市といたしましては、現在、北高跡地の利活用についての検討が進められており、また、駅前でマルヒコプロジェクトが進行中であることから、進捗状況を注視しながら勉強会や講演会等に対して支援を行ってまいりたいと考えております。 次に、事業を後押しする具体案を検討する考えはについてでありますが、同準備組合では、具体的な構想はこれから策定するとしており、構想が固まった段階で市としてどのような支援ができるか検討してまいりたいと考えております。 次に、社会変化に対応するまちづくりは住民参画からのうち、厳しい財政状況でも市民サービスを維持するためには自律した地域づくりが不可欠ではについてでありますが、本市では、住民自らが地域資源を生かし魅力ある地域づくりに取り組んでいる、4つのまちづくり協議会に補助金を交付しております。協議会活動の継続においては、担い手の固定化や高齢化、新たな人材の育成等の課題に直面しているものと認識しております。 そうした中、二ツ井地区の梅内聚落では、県のコミュニティ生活圏形成事業に取り組んでおり、集落における必要な機能を維持、確保していくための活動拠点となる旧さんぽえむの活用等、地域の課題解決に向けたワークショップを開催しております。 市といたしましては、こうした取組も新たな事例として、既存の団体に対する支援の継続や充実を図るとともに、他の地域における機運の醸成に努めてまいります。 次に、まちづくり提案に対する支援制度が有効ではについてでありますが、市では、自治会、町内会、まちづくり協議会等の地縁による団体への支援のほか、活動目的を同じくする方が構成する団体に対しては、能代市市民活動支援センターによる助言やサポートを行っております。加えて、市民まちづくり活動支援事業として、地域資源を活用した取組や市民参画型のイベント等、市民が主体となって提案する取組の活動費を支援しております。 市といたしましては、これらの支援体制の継続や充実を図ってまいりたいと考えております。 次に、イオンの集客力をまちづくりにどうつなげていくかのうち、具体的な施策に目標指標の設定が重要ではについてでありますが、イオンタウン能代の平成15年の出店構想発表以来、地域の商業や農業、まちづくりへの影響等、様々な観点から議論を重ねてまいりましたが、11月27日に県北地域初のモール型屋内商業施設としてグランドオープンを迎えました。このオープンに先立ち、11月24日、本市とイオングループが相互に連携し、地域の活性化や市民サービスの向上に取り組むため、包括連携協定を締結しております。 イオンタウン能代は、日本海側の西津軽郡から男鹿半島まで、さらには県北一円が商圏になると見込まれ、商圏人口は9万8000人、年間の来客数は235万人と見込んでおり、多くの方が本市に集まることが期待されます。今後、中心市街地活性化に関することや商業・観光の振興に関することなど、15項目にわたる包括連携協定を基に、イオングループと協力して様々な施策に取り組んでまいりますが、具体的な施策に対する目標指標設定については、イオングループと協議しながら、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。 次に、包括連携協定の目標管理についての考えはについてでありますが、本協定では、それぞれの資源や特色を生かしながら、多岐にわたる分野において連携して様々な取組を行うこととしており、今後効果的に推進するため、イオングループと定期的に進捗状況等を協議することとしております。以上であります。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) 市長、ただいまは御答弁ありがとうございました。順を追って再質問のほうに入らせていただきます。 最初に、大項目1の1のアでございます。御答弁の中で、事業説明書で反映しているのだという御答弁がまずアの一番のポイントだったと思いますので。 事業説明書の中で、事業の目標指標を、数値の目標の指標及びその結果、そして事業をやった担当者の係の自己評価などを、説明、御答弁ありました事業説明書というものをより反映できるようなバージョンアップとか、研究して、より的確に市長の編成方針の厳しいところをちゃんとチェックしてねというところがあるとすれば、やはり日頃からそういったバージョンアップ的なこともやっていく必要があるのではないかなと、私も決算審査は現状の前の段階から長くちょっと審査には携わっておりますので、そういったところがやはり説明できるかできないかというのは、やはり大事なところだと思うので、その辺のバージョンアップの考え方についてお伺いしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今お話しいただきましたとおり、事業説明書の中でも、やはりそれぞれに対する事業の目標、さらには将来性、さらにはその事業の評価、どうしていくのかということもしっかり検討させていただいております。そのことがやはり、それぞれの行政の中での政策のバージョンアップにつながっていくことになると思いますので、今後もこの事業評価書を活用しながら、事業のより充実した政策の充実に努めていきたいと、そのように思っております。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) 市長、ありがとうございました。具体的なものは申しませんが、やはり審査のときに、やはりどうもちょっとその辺が説明できていない部分が経験上あったので、バージョンアップは必要だなと。そうしないと、まず財政当局というか、財政課のほうで一次審査をして、部長級があって、二役に上がってくるわけでしょうけれども、そこの場面で、やはりこういったことがなぜ必要なのか、思いとかではなくて、情熱とかではなくて、やはり客観的に市長、副市長の二役の査定の中で、判断できる、私、こうだ、こうであれば拡充だねと、それは妥当だねというふうな、やはり資料づくりというのは、バージョンアップの全ての毎回こう、これでいいのかこれでいいのかという姿勢が大事だと思うのですね。 その点についてもう一度確認しておきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 議員、御承知のとおり、それぞれの政策につきましては、今言った事業評価書もある、さらにはPDCAサイクルを使いながら検討をしております。 ですから、当然に今、議員からバージョンアップという話がありましたが、政策を毎年繰り返すことによって、同じ政策もあるわけでありますけれども、同じ段階のもので同じ政策をつくっていけば、それは当然バージョンアップにならないことで、やはり市民生活が一歩でも二歩でも前に進んでいくためには、それぞれの政策をPDCAサイクルを使いながら精査して、検証して、さらにどういう政策にしていったらいいのか、そういうことを確認し合いながら、しっかりと政策を充実できるようにしていきたい、そういうことで行っておりますので、御理解をいただきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございます。イに関しては、検討課題ということでありましたので、しっかり言葉どおりしっかり検討していただきたいというふうにお願いして、2の自治体DXのほうに入らせていただきます。 御答弁、昨日来聞いておりましたので、その点についてちょっと御質問させていただきたいと思います。6月から連続で取り上げておりましたので、専門部署を設けていただいて、率直に申し上げてよかったなというふうに思いをしております。設置と同時に、研修とか、そういった答弁もあったかと思うのですね。 私も勉強しておりまして、牧原 出東大教授のお話を見聞きしておりますけれども、要は、業務とは何か、が問われていると、そこが鍵だということで、職員の個々人の業務負担を軽減するということの中で、そうしていく中で、庁内の作業も簡略化して、対面で市民の皆さんとの協議だとか、そういったところに特化するべきだということで、そうやって考えると、研修も当然必要なのだけれども、その研修の中でデジタルリテラシーですね、与えられた情報を正しく理解、分析して、活用する能力だという言葉でございます。 そういった研修の中でも、デジタル化のスキルアップの研修も大事なのですけれども、ベースになった研修も、これがあってスキルアップかなと思いますので、そういった研修の考え方について一点確認したいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) これだけ限られた財政の中で、そしてまた、人員の、職員の適正配置計画もしっかり実行してやっていかなければいけない中で、やはりデジタル化というのは必須だろうと思っています。であれば、職員の皆さん方がこのデジタル化に対して、そういうAIだとか、RPAだとか、そういったものを自由に使いこなすだけの能力を持っていかなければいけない。そういうことから考えれば、当然に職員の皆さん方のレベルアップのために、研修等もしっかりやっていかなければいけないと思います。 昨日も話したとおり、この自治体DXにつきましては、推進室をつくって、さらには、私を本部長とする本部会議もやりながら、職員の研修をしっかりやって、この自治体DXに対応できるようなそういう人材の育成、さらには必要があれば外部からそういう人材を登用しながら、強力に推し進めていきたいと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) 市長、ありがとうございます。そこでちょっと確認したいと思います。いずれ私も人材マネジメントの先生からのお話も聞くことがありまして、研修、人材育成も当然大事なのですけれども、そこから先ですね、そういったせっかく研修しても、デジタルを生かす組織の仕組み、環境が整っていないと、やはり市民サービスのためにという目的にたどり着かないとおっしゃっているわけですので、そうすると、専門部署、デジタルの推進室ですか、と同時に、人事というか、職員の、組織の多分横断的とおっしゃっているので、推進本部とか、組織管理の所と連携を図っていただいて、まず、とにかくスケジュール感で大変だと思いますけれども、そこをしっかりやっていく必要があるのではないかなと、そこをやってほしいなという意味でちょっと確認したいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今御指摘のとおり、担当者が分かればいいということではなくして、職員全員が同じ認識を持つ必要もあると思いますので、横の連携をしっかりしながら、そういう職員レベルのアップにつなげていきたい、そしてもう一つは、やはりハード、ソフト、両面でもって充実した整備をしなければ、実際に運用することはできないというふうに考えておりますので、その辺も含めてしっかりと整備に努めていきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございます。3回目に一点だけ確認したいと思います。9月の質問の中でCIOですかね、チーフ・インフォメーション・オフィサーというものに触れたと思います。 要はデジタルが分かる人だと。市長も本部長でしっかり陣頭指揮に当たっていただくわけですけれども、そういった、先ほど外部人材の登用を検討しているということなので、多分そういう人を募集というか、充てたいなというふうに思ったので、そこの確認をしたいと思います。そういったところで推進室に置くか、もしくは市長直轄の本部付にやるか分かりませんが、そういった人材登用の考え方だということで理解していいのか、その辺について、追加する説明があればお聞きしたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) そのとおりの御理解で結構でございます。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。大事なところの中でやはりこういったところも、デジタルの生かし方というのはやはり安井和則議員もおっしゃっておりましたが、もうスピードがどんどん進んでいくというふうに思いますので、ぜひしっかりした取組をお願いしておきたいと思います。 それでは、大項目2の1番、暮らしを支えるまちの活性化、畠町の再開発についてのうち、アのほうの質問をさせていただきます。デザインについてお聞きしました。市長から、今るる説明があったわけですけれども、この目標というものを考えるときに、やはり来街者を増やす、町中の居住者を増やすというのが中心市街地活性化の肝だし、そこをしっかりやっていくのだという考え方だと思うのですね。 市が取り組んでおります北高跡地の利活用、シャワー効果というところもあって、そこからマルヒコプロジェクトから畠町が、畠町も都市計画マスタープランの位置づけという御答弁もありましたので、市としての政策が関わってくるということになると思うのですね。そうするとやはり連なっているわけなので、そういったところも市の政策もあることから、本市なりの構想というか、そういったものも考えていく必要があるのではないかなと、当事者の方々の絵づくりもあるかと思いますけれども、そういったところも一緒になって参画して、絵づくりに協働で、デザインを描いてみようかなという姿勢が大事なのではないかと思いましたので、再度その点についてお伺いしたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先日、ほかの議員の質問にも答えましたけれども、この再開発につきましては、第一種の民間主導型、それを考えております。その民間主導型で、やはり考えたときに、一番その利点を引き出すことができるとするならば、それはそういう今やろうとしている皆さん方が、独自に自分たちの地域をこのようにしたいという構想をしっかり持っていただく、そのことに対して、自分たちがそれをやはり責任を持って実行していく、そういう形が大事だろうと思っておりますので、まずは、今の段階では構想づくりをしっかりやっていただきたいと思います。 そのことによって、それぞれの組織の体制も出来上がってくるでしょうから、その構想をつくっていただいたところで我々もそれを共有しながら、一緒に汗をかいていきたいと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。そういう御答弁、当然だなと思いながらも、市としての政策もありますから、そういった側面で一緒に、絵づくりについても一緒に知恵の汗をかいていただければなと思っております。 それで、イにつきまして再質問をさせていただきます。もう市長と何回かこの点について畠町、第1質問でも申し上げましたけれども、質問して12年になりますけれども、いよいよ事業が動いてきたなというところで、市としても検討やぶさかではないという趣旨の御答弁をいただいたので、再度取り上げております。先ほどの御答弁の中にも、構想がこれからであるということで、収益とか、そういったところも考えているようだということもあって、市としてできることも側面でやっていくのだという趣旨だというふうに私は受け止めました。 そう考えるときに、12年前等何回かお聞きした中で、固定資産税、例えば、多分再開発の中で、多分権利床と保留床の中で、住宅部分だとか、そういった収益部分を考えていくことになろうかなと、その当時も考えていたので。一定期間固定資産税の減免だとか、住宅部分があるとすれば、造るときに市営住宅のサイズもちょっと御相談しながら、借上げもできるのだよとか、そういったところのコミュニケーションの中で、側面援助というものはあるのではないかなと、それは具体的になれば考えるのはオーケーだよというふうな御答弁であったので、そういったところでしっかりサポートしていくのだと、具体はこれからですけれどもね、そういうサポートをしていくのだという姿勢はちょっと確認しておきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 今のお話については、確かにもう大分時間がたちましたけれども、万町の同地域で建て替えをするという以前に、そういう公的な住居も一緒にセットにして、それでもってあそこにそういう下駄履きの構想ができないかという話の中で、具体的にそういう話を提案された方もおられました。どちらにしましても、構想が今後どういう形にまとまるか、それによりまして、市としてはできる限り先ほども申し上げたとおり、準備組合が構想を練った段階でそれを出されたものに対して、市としてアドバイスできることはしっかりアドバイスをしますけれども、その構想を大事にしながら、できる限りそれを現実に実現できるようにサポートしていきたいと思っております。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございます。準備組合ができた関係上、市長の答弁もそういうところでとどまるかもしれないけれども、言外でしっかりとサポートするのだという強い意志を感じておりますし、そのとおりだと思いますので、しっかりサポートしていただくように、担当のほうにも指示をしていただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。ありがとうございました。 それで、次の2の住民参画についてであります。既存の4つのまちづくり協議会についてのサポート体制の御報告もいただいた上で、二ツ井地区の地域の梅内聚落の事例も御答弁に入っておりました。さんぽえむにつきましては、単行議案であったかと思いますけれども、いずれにいたしましても、そういった事例の中で他の機運というか、まちづくり設立の機運醸成につなげていくのだという、大変力強い御答弁をいただいて大変よかったなと思います。 私、三重県松阪市のまちづくり協議会というのを存じ上げておりまして、市内全域に設置されているのですね。最初は少ない数であったのですけれども、だんだんだんだんその取組状況を見て、うちも、うちもやるのだという機運が高まっていったと、醸成していったのだということで、ある地区の会長のお話を聞きました、直接。本当にこう難儀したけれども、やはり私たちの町は私たちでこういうふうな構想でやるのだというところで、行政もしっかりサポートしてくれるし、その中でどんどんどんどんいいようなゾーニングというのですかね、なってきましたというふうな晴れ晴れとしたお顔で自信満々の言葉で、聞いておりました。 そういったお話を聞くと、ぜひともこれを広げていくというのが10年、20年先を見据える中でも、この今やらないといつやるかという感じだと思うのですね。ですから、先ほどの御答弁の中で醸成していくということであるとすれば、そういったものが具体的に広がっていくという仕込みというか、仕組みというか、工夫というか、そこを具体でもっていかなければならないのかなというふうな思いがしておりますので、そういった考えについてお考えがあるかと私は思いますので、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほども申し上げたとおり、今そういうモデル事業もやっておりますし、今、梅内でもそういう動きがあります。できることであれば、やはりそこに住む人たちが自分たちの将来、この地域をどうするのか、そのことをしっかりと絵に描いた上で、そこに住む人たちが主体的になって取り組んでいくことが一番効果的な手法だと思っておりますので、ぜひともこういうまちづくり事業について、各地域の皆さん方が取り組んでいただきたいと思います。 今まではどちらかというと、取り組みやすい所からまず例をつくりまして、それで、Aという所ではこういうこと、Bという所ではこういうことという例をつくりながら進めてきた感じがありますけれども、やはり今後は、そういうまちづくりを進めていかなければならない地域というのはほかにもまだありますので、そういった所が取り組みやすい環境というものをまずつくっていかなければいけない。それには一つには、やはり行政がある程度、その地域の皆さん方を指導というと大変失礼かもしれませんが、一緒に考えながら、この地域をどうやってやったら、皆さんが望むような地域になっていくのかということを、一緒に考えていかなければいけないと思っております。 いずれにしても、行政にはそういう蓄積がありますから、そういうことを考えている地域の皆さんには遠慮なく御相談をいただきまして、うちの職員の皆さん方を使っていただければ、大変ありがたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。今の御答弁を聞いていて、ふと思いついたのですけれども、やはり梅内聚落の事例も出てきたし、これがまずチャンスだと思って、総合戦略の目標数値ではありませんけれどもね、総合戦略に位置づけるかどうかは別にいたしましても、やはり目標を設定することだと、令和4年度は2つつくるのだとか、そういう目標設定をすれば、職員も力が入って、担当者が動きやすくなるのかなと、ふと思ったものですから、そういった考え方はいかがでしょうか。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 市役所が目標をつくるということは、果たしていいかどうかというのは、やはりその地域がその気にならなければいけないわけですので、そのことも今後、検討させていただきたいと思いますが、今、議員のその話を聞いておって、一つは、今言ったことも大事ですけれども、やはりそれぞれのまちづくり協議会を見ると、中心になっている人が必ずいるのですね、核になっている人がいる。 例えば、市役所のOBであったり、それからもう昔からその地域のいろいろなイベントに関わってきて、つくり上げてきた人がおって、そういう人たちがまた新たにまちづくり協議会の中で中心となっていくという、そういう人材の育成、これも大変大事なことでございますので、ぜひともその可能性のある所はそういうことをやっていくと同時に、人材育成のための市でもってそういう、教育というと大変語弊がありますが、そういうことを学べるような機会をつくるということも大事なことだと思いますので、ぜひとも今後まちづくり協議会を増やしていくためにも、そういったことを検討していきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。リーダーシップも大事だと思います。否定するわけではなくて、たまたま昨日テレビを見たら、フォロワーアップだか、フォロワーシップだかという、やはりフォロワーづくりというのも大事だと思いますし、そういった地域内外でもそういったところも含めて、ぜひとも1つでも2つでもそうしてやっていく中で、全域にまちづくり協議会ができたのだというふうなところで、ぜひとも私たちも、私たちと言えば大げさですけれども、私も協力したいと思いますし、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。 それで、イのほうの確認なのですけれども、いろいろ現状の支援方法もあったと思うのですけれども、やはりまちづくり協議会をどんどん増やすためには、やはりいろいろそのためのアドバイザリー業務だとか、そういった御提案に対する交付金だとか、これをまずきっちり制度化することで、このまちづくり協議会の設立の機運醸成に、大きな貢献になるのではないかなというふうなところも前に取り上げておりますので、その点は御承知いただいていると思いますけれども、そういった促進をさせるために、そういったところも既存の支援策のほかに、そういった検討も実際的にお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか、お願いいたします。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、やはり支援はしっかりしていかなければいけない。ただ、今ある支援制度が、果たして本当に有効にそのまちづくりに対して働いているのかということをもう一回検証した上で、さらに重層的に支援が必要、さらには手厚い支援が必要ということであれば、それは我々としてもぜひともまちづくりを進める人たちが多く参画してくだされば、大変能代全体の発展にもつながることでございますので、そういった支援策についてもいま一度検討していきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。ぜひよろしくお願いしたいと思って、最後の3のほうに入らせていただきます。 アについて、いろいろこれまでの検討協議の内容を御答弁いただいておりますが、ちょっと再確認のために質問したいと思います。アについてですけれども、こういった市の施策としてやっていく、これからやっていくということになろうかと思いますけれども、それが具体的な内容をもって、まちづくりにどういうふうにつながったのかというところですね、中活に取り組むのだという、協定書の中にも第1番にあるわけでありますけれども、そういったところでどうつながったのか、どう実現したのかとか、そういったところを測る必要があるとすれば、目標設定とか、目標指標だとかいうものがないと測れないのかなと思って聞いておりますので、その点についてちょっともう一度確認したいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 御承知のとおり、先ほども申し上げましたとおり、イオンの皆様方についても、社長と会ったときもそうでしたけれども、やはり自分たちがここに店を出すことによって、地域の発展にいかに貢献できるかということを非常に考えておられます。ですから、あそこに、先ほども申し上げたとおり、235万人の集客を考えているわけでありますから、その能代に来ていただいた皆様方をどうやって中心市街地に呼び込むのか、さらにはそれをまちづくりにどう生かすのかというのは大きな課題でございますので、イオンの皆様方の御協力もいただきながら、しっかりとそういう波及効果を大きくすることができるように、努力していきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 安岡明雄さん。 ◆12番(安岡明雄君) ありがとうございました。ぜひそういった具体的につながったとかという観点でも、担当者のほうから委員会のほうを通してでも議会のほうにも状況について御報告をいただければ、こうなっているのだなというふうな私どもも認識できますので、その点の取組も各担当のほうにも御指示のほうをお願いをしておきたいなというふうに思います。 最後のイについてでございます。15項目の中でも、15項目で本市とイオンと締結したわけであります。その業者主体ですね、業者としても進捗状況を、15項目の進捗状況について具体的に協議なさるのだろうなというふうに想像するわけなので、そうすると協議するとすると、やはり目標管理という視点がないと協議にならないのではないかなと思って、今回確認の意味で質問として取り上げておりますので、そうするとそういった進捗がどうだとか、そのチェックして、ではうまくいっているねとか、では拡充だねとか、例えばこれちょっと停滞しているねとすれば、どう改善するのとかという多分協議なさると思うので、その辺のイメージですね、目標管理について再度確認したいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 市長。 ◎市長(齊藤滋宣君) 御承知のとおり、協定締結しまして、15項目につきましてイオンとの協議をすることにしております。それぞれの段階でその15項目につきましてそれが実際に行われているのかどうか、そして効果があるかどうかを検討しなければなりませんけれども、実際にこういうものは、動かしてみなければどういう影響があるかということも見えてこないのも事実だろうと思います。ですから、実際にこれから協議をする機会もイオンとの間では度々ありますので、そういう中で具体的に項目等につきまして協議を進めていきたいと思います。 ○議長(菅原隆文君) 以上で安岡明雄さんの質問を終了いたします。----------------------------------- △議長の発言 ○議長(菅原隆文君) この際、申し上げます。昨日の9番渡邊正人さんからの6番落合康友さんへの一般質問に対する議事進行の発言についてでありますが、議会運営委員会で発言内容を確認、協議しましたが、議事進行に当たる事項は認められませんでしたので、議事進行に当たらないと判断します。以上であります。     (「議長、議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(菅原隆文君) 6番落合康友さん。 ◆6番(落合康友君) ただいまの議長の報告についてであります。昨日、渡邊正人議員のほうから議事進行がございまして、その内容について触れますと、先ほどの落合議員の一般質問において、市長が反問権を行使したと思われる。また、答弁を拒否した場面が見受けられたので、議運において確認していただきたいとの発言がございました。 ただいま御報告あったとおり、議運での協議の結果、議事進行に該当しないという結論でありましたが、議事進行の発言の内容を見ますと、論拠が伴っていない。例えば、反問権については、市長が議長の許可を得て行うことが過去に議運で申合せとなり、ルールとして決まっておりますし、答弁の拒否という、ちょっとこの概念自体がまた意味が全くもって理解できないのであります。 また、余談ではありますが、市長からの疑問に対し、真摯に対応したいと思い、限られた質問回数と時間の中で市民からの負託の下、責任を持ってお答えしたつもりです。何を申し上げたいかと言えば、論拠の伴わない議事進行で議事を混乱させることは、極めて品位に欠ける行為であるということです。議事進行を受けた身としては、市民に思いもよらぬ誤解を抱かせてしまいます。場合によっては名誉毀損ということも考えられます。過去には一般質問中に、議事進行を受け、議事を中断され、その挙句議事進行に該当せず不問となった経験もございますが、今回も含めてこういった行為は議員の発言権を侵害する完全な迷惑行為と考えます。 また、事務局職員には、文字起こしという負担のかかる作業をいたずらに強いることになります。先ほど議長から報告あったわけでございますけれども、私としてはその一言で済ませていただきたくないと思います。この私が一方的に不遇な待遇を受けた身でございますので、ぜひ議長としてもお考えいただきたいのですけれども、このたびのような軽率な品位の伴わない議事進行について問題はないものか、議長の賢明の判断の下、本定例会中にでも十分に協議、検証していただきたいとお願い申し上げます。以上であります。 ○議長(菅原隆文君) 6番落合康友さんに申し上げます。ただいまの議事進行の発言は、今行われている議事を進める、あるいは不適切な取扱いの有無の確認を求めるなどの議事進行の発言の趣旨に当たりませんので、議事進行に当たらないと判断いたします。御理解ください。----------------------------------- ○議長(菅原隆文君) 本日はこれをもって散会いたします。明8日定刻午前10時より本会議を再開いたします。                         午後2時56分 散会...